2012年12月6日木曜日

レモンの季節 到来


レモンの季節到来、
レモンケーキのドアップ写真です。

「レモンケーキはないのですか?」と
お問い合わせを受けることがしばしばありました。
お待たせしましたが、
やっとレモンケーキを安定的に美味しく焼ける季節になりました。
これからしばらくの間は安心して作れそうです。

ちなみに、レモンのシーズンじゃないと、
「美味しいくない」を通り越して、
「不味い」のです。
それも思わず「うげぇっ」と来るまずさ。

レモンケーキと言えば、やはり果実味や、
青臭さのあるダージリンがお薦めです。

アッサムは、いかにもミルクティー向けの
こってりタイプはちょっとNGな気もしますが、
香りに果実実があってストレートで飲んだ場合に
美味しいタイプであれば合うと思います。


2012年12月5日水曜日

風邪に一杯の紅茶

本写真は、ケーキ担当が、初々しく、甲斐甲斐しい新妻のようにティーカップを差し出す図です。

注意:写真と現物が一致しない場合は現物を優先します。
   写真の内容、写真から受けるイメージ、期待、その他一切の印象について、
   保証をするものではありません。
   
昨日はせっかくの休日なのにボウは風邪でダウン。
体中の関節が痛み、ベッドから出ることが出来ませんでした。

水が飲めない程、胃がムカムカするときでも
紅茶だけは飲みたいんですね。
水ですと胃腸を冷やしてしまいますが
紅茶ならその心配はありませんし。

でも、自分で入れるだけの体力が残っておらず
ケーキ担当が家に戻ったら入れてもらおう、
だって、外出したのがお昼過ぎだから、
それに、病気だって知っているんだから、
早めの時間に戻ってくるに違いありません!

帰りを今か今かと待つボウ。
18時から22時ぐらいまでの携帯による会話。

「今、どこ?」
「新宿」

1時間後、
「今、どこ?」
「新宿」

更に、1時間後、
「今、どこ?」
「新宿」

そういう奴さ・・・

22時30分頃でしょうか、ほぼ午後一杯待ち続けた500ccの
紅茶を淹れてもらって貪るように飲んだボウでした。

蒸らし過ぎでちょっと渋いけど、残り物のレモンケーキを
食べたらその渋さも気にならなくなりました。

飲んだ紅茶はアッサムのトンガニガオン茶園。
前は「ちょっと地味かな」と思っていましたが、
体調の悪いときに飲んでみて、
こんなに美味しい紅茶だったのかと感動。
脱水症状一歩手前で飲めば何でも美味しいかもしれないけれど。

華やかさからはほど遠いですが滋味溢れる優しい味。
こういう紅茶を買い付ける人は
相当のセンスがあり、また経験を積んだ人に違いないと思います。
多分、ボウだったら見過ごしてしまう、選ばない。

さて、お茶を飲んだ後、ケーキ担当に全身マッサージをしてもらうボウ。
「あなたぁー、熱があるんじゃないの!」
(あったりまえじゃボケ、だいたいその「あなたぁー」って、
甲高い声で呼ぶの、夫婦じゃないんだからやめてけれ、
せめて病気のときはやめてけれ、でもマッサージ巧いね)



明日は、店に出れるとよいのですが・・・







2012年11月30日金曜日

きらきら星変奏曲 by サンソン・フランソワ


なんだか苦悩しているようなこの御方は、
サンソン・フランソワ、偉大なるピアニストです。

長い間、彼が演奏した「きらきら星」を探し続け、
数年前、アマゾンで同曲入りのCD集(9千円)を発見。

きらきら星以外の曲は殆ど全て持っていたので、
躊躇していうるちに歳月が流れ、
最近チェックしたら1万4千円になっていました。
あ〜、あの時買っておけば良かった、あとの祭りです。

し・か・し、今日改めてグーグルで検索したら
ニコニコ動画に彼の「きらきら星」がアップされているではありませんか。

青ざめて(嬉しさのあまり)、
大急ぎでニコニコ動画の会員登録をしなければ、
早くしないとっ、
早くしないとっ、
幻のように消えてしまうに違いない、
焦っているので指の呂律がまわらない、
何度もパスワード入力しなおし。

登録が終わり、やっと再度アクセス、再生ボタンを押すと、
突然表れる「衆議院選挙に関するアンケート協力お願い」のテロップ、
「ぐぬおーっ鬱陶しい」、けどスキップボタンがでてこない。
しかたなく1つ1つ回答し終わると、
憂いに溢れるお写真が再度現れ、


しかし、待てども待てども演奏が始まらない・・・・

まさか、PCが壊れたのか・・・こ、こんなときに・・・

夢にまでみたフランソワの「きらきら星」を目前に控えて・・・




単にもう一度再生ボタンを押さなければならなかっただけでした。

始まるあの有名過ぎる旋律(まさにきらきら星)

音がコロンコロンと転がり弾む輝く真珠のよう。

フランソワ特有の洒脱感とスイング感はありますが、
古典派の曲らしい典雅と品はあくまで保たれている。

シンプルな旋律の1つ1つの音色を見事に変化させ、
緩急を自在に使い分け、そのスイッチというか
間の取り方がかっこいい。

後半からラストにかけて、この人以上に
この「たたみかけるような勢い」を
軽々と弾き切る人はいないだろうと思ってしまうような
見事な「たたみかけっぷり」。

そしてニコニコ動画に向かって「ブラボー!」叫ぶボウ。



フランソワというと大胆華麗にしてデカンダンな演奏と評されます。
音を重ねて潰す手法や(きらきら星ではやってません)、
勢いに溢れても崩れない常人離れした驚異的な技術、
独特のスイング感、とにかく凄い、素晴らしい、天才!

興味ある作曲家についてはとことん練習したけれど、
興味ないものは見向きもしなかったという、
性格的な偏りから派生するのであろう「凄み」が
この人の演奏をこの人の演奏たらしめているのかもしれません。


のだめカンタービレという大人気漫画がありましたが、
のだめの演奏は、多分フランソワの演奏みたいのだったのかなと思っています。

ニコニコ動画の副産物として、
よんきゅっぱーのCDを発見、もう迷いません。
真直ぐ購入に走るボウ。

近いうちにお店に「きらきら星」が流れることは間違いなし。

ところで、そのよんきゅっぱーのCD、
バッハ、ショパン、サンサーンス、スクリャービン、プロコイエフ、その他と
幅広い作曲家をカバーする35枚組、お、お安いですねぇ。

全部聴くのは時間がかかりそう、
しばらくフランソワ三昧になりそうです。







2012年11月26日月曜日

威厳か、栄光か

威厳なのか、栄光なのか、それが問題です。
この数日間、次にリストオンするアッサムの名前を考え続けていました。

アッサムというと親しみやすくて
ミルクをたっぷり入れてガブガブ飲むという印象がありますが、
実は、香り豊で、ストレートが似つかわしいアッサムも沢山あります。
ストレートが好きだけど、ダージリンが苦手な方にはもってこいです。

今度のアッサムはそういうアッサムです。

香りについては、高さというか、縦に広がる奥行き(なんのこっちゃ)を感じます。
視覚的には、天井の高いゴチック様式の大聖堂のようなものが浮かびます。
こういう「一般的でない喩え」はやめれ、と言われますが、ついつい・・・

もう少し一般的に表現すると、格調高く、気品に溢れ、威風堂々とした印象です。

このアッサムに似つかわしい名前は・・・

目指すは、
 ・気が利いていて
 ・分かりやすくて
 ・覚えやすくて
 ・伝票に書きやすい

名前ですが、なかなか思い当たりません。

ロイヤルは平凡、インペリアル(皇帝の)、アンバサダー(大使)
エクセレンシー(閣下)は、大げさか、しっくりこない。

その他、エルガー、キング・リチャード(かなり分かりにくい)、
とか候補が出てきましたが、

今朝になって、ようやく最初に思いついたDignity(威厳)か、
最後に思いついたGlory(栄光)のどちらかで良いのではないかと
思うようになりました。
これを絞り込むために、すでに2ポットのアッサムを飲み干しました。


う〜ん、前者は若干キザな気もするし、
なんとなくわかりやすいのはGloryか。

しかし、Glorious Assam (栄光のアッサム)なのか、
Glory of Assam/Assam's Glory(アッサムの栄光)なのか
まだ問題は残ります。

農園の人でもない、インポーターでもないのに、
アッサムの名付けにこれほど時間をかけて悩む人は
日本のみならずこの地球上を探しても殆どいないでしょう。

どんな暇人かご想像におまかせしますが、
これを最後まで読んで下さった方も、
相当の暇人、いえもとい「有閑な方」(あれ、同じか・・・)かもしれません。



2012年11月22日木曜日

11月25日(日)臨時休業

すっかり寒くなってきました。

さて、11月25日(日)は、臨時休業いたします。
宜しくお願いいたします。

2012年11月19日月曜日

ダンディーな紅茶「ヤマダバリ」

ダージリンのセカンドフラッシュの追加入荷がございました。
サングマ農園ヤマダバリです。

当店のダージリンのリスト、
マーガレッツホープ農園とサングマ農園に偏っています。

というのも今年のマーがレッツホープ農園は、
過去5年間で最高の出来映え、
一方サングマ農園は、近年破竹の勢いで
品質を向上させている成長農園だそうです。

実際、今年の試飲で、思わずはっとするような印象深い紅茶は、
この2つの農園から来るものが多かったです。

さてヤマダバリは、溢れるような花の香りにモルトウィスキーのようなコク、
全体的にどっしりとした重厚感を感じる紅茶に仕上っています。
言うまでもなくサングマ農園らしい「洗練」も感じます。

ファーストフラッシュにあった
「なんだかよくわからないけれどダンディーな感じ」は、
セカンドフラッシュで「モルトウィウスキーのようなコク」に
変化するような、なんらかの要素だったのかもしれません。


2012年11月13日火曜日

洋なしのタルト


本日は、今更の“洋なしのタルト”のご紹介。



お菓子作りを含めて料理において、
良い素材を使えるということは、
何にも勝る援護射撃、
というか、素材選びは1つの勝負どころです。

このタルト、某出版社会長が
「僕、家では“用無し”って言われてるんだ」
と言いながら、差し入れて下さった高級洋なしを使用。
(その高級洋なしはすでにシーズンが過ぎてしまったので
同じタルトは今年はもうできません。)

タルトで、シャビーな果物を使うと、
果物の存在感が希薄で、
タルト皮の重さばかりが目立つ
アンバランスな仕上がりになってしまいます。

が、この洋なしのタルトは、見た目も、食べたときも、
洋なしの存在感がしっかりと感じられます。

香りも味も、甘さはとても優しく、滋味溢れ
瑞々しいけれど決して水っぽくない、
ざらっとしているけれど、豊かな食感。

洋なしの、素の味を活かして素朴に仕上げたら、
初秋らしい、ちょっとノスタルジックな味わいになりました。

来年も、このタルトを作れると良いのですが...



2012年11月8日木曜日

日本美術の至宝

先日は、休暇を利用して上野公園を散策がてら
メトロポリタン美術館を観てきました。

今年は美術展の当たり年。
昨年地震・原発等の影響でキャンセルされた企画が
一気に実現したかのようで、
珠玉の美術展がひきもきらない状況です。

中でもボストン美術館の日本画展は一生忘れられない「体験」でした。

なぜか春の東京展を見損なって、8月の猛暑の中、
友人の車に載せられて、名古屋展を観に行ったボウでした。

体が蒸発してしまいそうな日照りの中、
車中の往復12時間、
美術館滞在時間1.5時間の強行突破、
でも、それだけの価値はあります。

目の当たりにした日本絵画の数々は圧巻のひとことです。
威風堂々の屏風絵から典雅な婦人像の小作品まで、
思わず、「返せ〜」と叫びたくなる傑作・佳作揃い。

こちらは、長谷川等伯の「竜虎図屏風」。








前期名古屋展のクライマックスの1つであり、
ボウのお気に入りでもあります。

おどろおどろしい空気を貫く張りつめた緊張感が良いですね。

このように竜がニョキッと首を出しそうな暗くどろどろとした空模様って
本当にありますよね。

雷が有名な某地方都市に生まれ育ったボウは
(駄洒落ではりません、念のため)
夏の夕暮れ時にその空を幾度となく見た気がします。

それは確かに、人知及ばぬ何かが宿っているような
神秘と畏怖を感じさせるものでした。

「日本美術の至宝」と呼ぶに相応しい名画の数々を観ていると、
このように素晴らしい絵画・素晴らしい才能が
自分の国にあったものかと、胸が一杯になります。

ソフト面が弱いと思われる日本の美術館事情を考えると
なんとも惜しい、国外に流出した事情を考慮しても
本当に返して欲しい。

名古屋の後は、北九州、大阪を回りボストンに戻るようです。

まだご覧になっておらず、行こうかどうか迷っている方は、
是非、是非観に行って欲しいものです。

ボストンは遠く、飛行機代が高いです。





コーヒークリームと胡桃のケーキ


さて、先日散策した上野公園の紅葉がとても奇麗だったので、
今日も、秋の季節ものをご紹介。



こちらは、「コーヒークリームと胡桃のケーキ」です。
特性のコーヒー・バター・クリームとクラッシュした胡桃を、
コーヒー・スポンジケーキで2回サンド、
最後にたっぷりの胡桃をトッピング。

このケーキは、スポンジが三段重ねなので
少し高さがあります。

フォークで「よいしょ」とカットして、
口に運ぶとコーヒーと胡桃の香りにふわっと包まれ、
口溶けの良いバタークリームと、胡桃のサクサクとした歯触りが好対照です。


紅茶は、曲者同士の組み合わせということで、
キームン(スモーキー)やシノワブレンド(香ばしい)がお薦めです。
どっしりとしたダージリンがあれば、それも良いでしょう。

2012年10月31日水曜日

バナナ・カラメルケーキ

久々にケーキのご紹介です。

すっかり秋らしくなってきたので、
季節もののケーキ、「バナナ・カラメルケーキ」です。

リンゴの タタンの中身がバナナにとって代わったような
イメージです。

カラメルゼされたバナナの飴色が、とても秋らしい。

カステラの底のほう、プリンの上のほう、
カラメル味が大好きなボウにとっては、
食欲そそられる逸品です。



2012年10月24日水曜日

裏切りのサーカス


最近みた映画が、とても良かったのでちょっとご紹介です。

ゲイリー・オールドマンのアップが渋いですね。

こちら、「裏切りのサーカス」(原題“ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ)、
東西冷戦下(1970年代)の英国が舞台となったル・カレ原作のスパイ映画です。

ストーリーの面白さは言うまでもなく、
抑制された知的な演出・演技がすごく良い、
また映像の技巧もとても興味深いです。

特に全編通して使われている青灰色のフィルター効果は分かりやすく効果的です。

その冴えなくて冷たい色彩は、
東西冷戦下、米ソ超大国の陰で政治的にも経済的にも威光を失った
英国の停滞感と閉塞感であり、
同時に、同僚、上司、部下までもが猜疑の対象となるような
諜報戦を繰り広げる登場人物達(スパイ達)の
孤独で晴れることない心象風景でもあるのかもしれません。

とにかく、この色彩効果のおかげで、観客もいっきに
映画が持つ沈滞ムードに引き込まれてしまうのです。

「組織に潜む二重スパイを暴く」という
老スパイ”スマイリー(オールドマン)”に課せられた任務は、
のろのろと、しかしリアリティあるペースで進められます。
それを示すように、スマイリーがゆっくりと歩くシーンが
何度も登場します。

ところでオールドマンとはこんなに姿勢の良い役者だったでしょうか。
幾度となく表れるその「歩く」シーンの中で、心に残るは彼の姿勢の正しさです。
スマイリーという人物の、冷静さや実直さを表しているのかもしれませんが、
「諜報」という精神的拠り所のない世界に長く居ながら、
道を誤らせない静かな道徳観が、その正しい歩き姿に
何よりも象徴されていると思えてなりません。

2012年10月22日月曜日

生け花

メゾン・ド・ボウの住人(?)は植物が好きです。

開店当初は、花を買って来ては生けていました。
でも、切花は、常に状態に目を配り、
枯れそうになる前に新しいのを仕入れてくるのが結構面倒くさい。
(ボウは、名うての面倒くさがりやです。)

しばらくするうちに、買い替えの必要のない鉢植えにとってかわられました。

5月にやってきた小型のアレカ椰子は、なんとか生き続けています。
でもちょっと葉っぱがスカスカになってきたような・・・





2012年10月15日月曜日

ビーフストロガノフ

改めてビーフストロガノフのご紹介です。
今日は写真入り。



具材は、シンプルに牛肉、マッシュルーム、玉葱のみ。

牛肉は千葉県産の牛すね肉(A5級)です。
和牛はやっぱり美味しい、お客様に出す前に試食でなくなってしまいそうです。

このストロガノフは、赤ワインをどぼどぼと使い、
コトコトと長時間煮込みます。
だから、とても柔らかくなります。

玉葱はブラウンの半歩手前くらいまで炒めます。
だから、全身が玉葱くさくなります、、

う〜ん、でも、こうして見るとやっぱり美味しそう(自画自賛)。

この形が出来上がるまで、
複数の牛肉を使ってみたり、
ビーフストロガノフが美味しいという評判のバーに
視察がてら飲みにいったり、
若干の散財がございました(涙)。

一部のお客様から、「カムバック、白ワインカレー」の
熱いコールを頂いておりますが、
当分は、このストロガノフをランチのメジャーメニュー(他に何が・・・?)
としてご提供したいと思います。

是非ご賞味くださいませ。







2012年10月5日金曜日

良質なダージリンの個性を把握するには・・・

今日は気持ちの良い秋晴れですね。

お店に出頭?する前に、ブログの更新です。

ダージリンのセカンドフラッシュの追加入荷がございました。
今回入荷した銘柄は「サングマ農園カクラムスク」です。

ところで、仕入れの際、試飲でなんらかの(勿論ポジティブな)印象を
受けた紅茶を絞り込んで仕入れています。

ここで難しいのが、美味しい紅茶ほど
その特徴を具体的な言葉にすることが難しい・・・

良い紅茶は様々な香りや味の要素のバランスがとれています。
つまり何かの要素が突出しません。
よって、第一印象としては「美味しい!」のですが、
バランスがとれている、という以外になぜ美味しいのか、
をうまく説明できないのです。

セカンドフラッシュの場合、モルト、ムスクの香り、植物、
柑橘系のニュアンス、ときに香ばしさなどがバランスよく纏まっています。
でも、すべての紅茶が同じ比率で纏まるわけではないので、
なんらかの要素の強弱はあるはず。

その強弱を把握することが、その紅茶の個性を理解する
第一歩かなと思っております。

本銘柄も例によって、バランスがとれており、
優しく、柔らかくとても洗練された印象を持ちます。

名前のとおり、ムスクの香りはかなりはっきりと感じられます。

しかしそれだけでなく、「清廉な花の香り」
というには少し強い、或はもう少し野性的ともいうべき香りが
同時に感じられます。

また、素晴らしいダージリンの紅茶には、
飲んだときにいきいきとした生命力や躍動感を感じます。
しかし、その中に「静」と「動」、或は「陰」と「陽」
に分類できると感じます。

カクラムスクは、「静」或は「陰」の側に入ると思います。

静かな森の奥にたたずんでいるような感じを受けます。






2012年9月15日土曜日

スコーンを温める



上は、温めるためにオーブントースターに入れる直前のスコーン。
アルミホイルは、下と上に載せるだけ。
包んでしまうと、熱が届きにくくなります。

このように銀紙に挟んでオーブントースターで3分温めます。

でも、オーブントースターだけでは、
どうも芯まで「ホコホコ」になりにくい、
そこで、その前にレンジで15秒ほどあためることができれば
ベストです。

スコーンは焼きたてが一番ですが、
焼いてから24時間くらいまでならこの方法でかなり美味しさが蘇ります。

テイクアウトが出るときは、なるべく口頭で説明させて
頂いておりますが、
本当は、一緒に持ち帰る温めのための簡単なレシピ
くらい用意しなければ、と思いつつ、
何事も鈍いボウです、
しばらくはやはり口頭で説明しているような気が・・・

2012年9月10日月曜日

アフタヌーンティー

三段トレーのアフタヌーンティーセット。
この週末、ご予約を頂いた際に、
お客様にお願いしてパシャリと一枚撮らせて頂きました。

背景はアレカ椰子、6月頃は葉が黄ばんでしまって、
このままご臨終かと思いましたが、
生き延びました。

ちなみに、後からきた新入りは1週間で夭逝(?)
植木屋さんに若干のクレームを付けましたが
取り合ってもらえませんでした。

意外に、アレカ椰子は環境変化に強くないようで、
店中をアレカ椰子だらけにするという野望は
早い時期に打ち砕かれました。

さて、セットの中身はスコーン、ビクトリアケーキ、焼菓子、ゼリー。
そしてお決まりのきゅうりのサンドイッチとなっています。

当店のキュウリのサンドイッチは、爽やかさを出すために
ミントとレモンを効かせています。

今回のお客様はとても紅茶通なお客様で、
ご注文されたのはホワイトシャイニーディライトの
(春摘)ファーストフラッシュでした。

とてもエレガントな選択かもしれません。
キュウリのサンドイッチと、ホワイトシャイニーディライトの
草っぽさの相性が良かったのではないかと思います。

それと、ビクトリアケーキのような
シンプルなケーキにもマッチします。

ダージリンのファーストフラッシュは、
色が浅く、見た目が日本茶にとても似ています。
でも日本茶とは異なり酸化発酵させているため、
瑞々しさ、草っぽさ、柑橘っぽいニュアンスなど、
日本茶と一線を画す複雑みが出ます。

香りは華やか、味はあっさりの
ファーストフラッシュは、シンプルな洋菓子や、和菓子、
野菜系のサンドイッチなど、相手方にも一定のシンプルさを
求めますが、意外に守備範囲が広いと思います。

また、ホワイトシャイニーディライトのような特別な紅茶の場合は
紅茶単独でしみじみと味わうのもお薦めです。

セカンドフラッシュの銘柄はかなりころころ変わりますが
このホワイトシャイニーディライトだけは、
継続して、リストオンしていきたいと思います。


2012年9月9日日曜日

スコーンの魔力

明け方はすずしくなってきましたね。
でも日中は9月なのに、まだ、スチームの中にいるようです。

昨日は、またもやスコーンの魔力を思い知らされることがおきました。

ご家族でいらっしゃったお客様が、
スコーンがなくて一度テーブルに座られた後、
「すみません」を連発しながら
帰ってしまわれたのです、ガーン。

昨日はテイクアウトなどで割と早々とスコーンが
完売してしまったのです。

飲食業をやっているくせに、ボウは「廃棄」という行為が
我慢なりません。

だから、量はつくらず、それでもあまったら家に持ち帰り
食べます。

スコーンが毎朝の食卓に並んだ後、久々にトーストを食べると
トーストってなんて軽くて美味しいんだろう!と感動したりします。
(ちなみに、トーストに紅茶も素晴らしくあいますね)

話は外れましたが、量を作らないということで
廃棄を防げている部分はあるのですが、
スコーンというティーハウスの必須アイテムが
ないがために、お客様が帰ってしまう、
これが頻発するのは問題です。

少なくともスコーンについては、ボウの行動を
改めなければならないのかもしれません。





2012年9月8日土曜日

レンタルスペース(会場貸し)のご案内

いつになっても湿気がおさまらないですね
湿度が高いと肩が凝ります
早く秋晴れの日々が来てほしいものです

さて、メゾン・ド・ボウのスペースを、
ご自身で紅茶教室を開催してみたい方のために
一部の時間枠で開放することにいたしました

月    :全日
火〜木  :夜(開始時間は要ご相談)

料金:2,900〜3,500円/時間
   ただし、長期に渡る定期的なご使用の場合は、ディスカウントがございます

用途は、紅茶関係が理想的ではありますが、
手芸、読書、語学等、店内及び店内の器物の破損のおそれが
低いものであれば歓迎いたします

ご興味のある方は是非お問い合わせ下さいませ

TEL:03-3327-2218

2012年9月4日火曜日

ビーフストロガノフ 復活?

今日は、ボウにとっての連休2日目

とはいえ、メニューの更新や試作だので一日はあっという間です
なるべくボケっとして生きて行くことを信条としているボウにとって
働き過ぎの1日になりました。

さて、本日、前回のブログ更新から間がないにも関わらず
(このコメントにはかなりの反論があるとは思いますが)
また更新している理由は、明日からビーフストロガノフを再開しようと
考えており、発表しなければならないと思い立ったからです。

開店当初、頑張って出していたビーフストロガノフ、
いつの間にか白ワインボークカレーにとって代わられていました。

理由は簡単(最近くせになった言い回し)、
良い牛肉を廉価で安定調達することが非常に困難で、
当時ビーフストロガノフを作っていたケーキ担当が
買い出しに行くたびに神経症を煩いそうになっていたからです。

しかし、カレーを出し続けたこの3ヶ月、
ホワイトシャイニーとか、クイーンとか、ダイアナとかの
繊細優美なだダージリン紅茶を出す店で、
「なぜ、カレー?」という疑問がつきまとい続けました。
お隣席でカレーが出た場合、ホワイトシャイニーディライト
(白く輝く喜び)を堪能しようとしていらっしゃったお客様は、
同じ疑問をもっと切実にもたれたに違いありません。

ボウはカレー大好き、私生活でもカレーばかり作っていたので
「カレーの子」との異名をとったほどです。
だからカレーになんの恨みもありません。

でも本来は、無香空間で、純粋に紅茶の香りだけを
感じて頂きたい。
そこにカレーの香りがプ〜ん、というのはあまりにといえばあまり、
現に、カレーが出ている瞬間に、
入られるお客様の開口一番の声
「わ、すごいカレーの香り!」、を聞くたびに
ひそかに傷ついているボウでした。

和牛を買い続けることが困難で、
ついついわかりやすく、場当たり的対応で
日本人の定番メニュー「カレー」に流されてしまいましたが、
もう、我慢の限界!(勝手な言い分ですみません)
明日から、試験的に白いビーフストロガノフをお食事メニューとし
リストオンいたします。
(トマトも、ホールトマトも、トマトペースも、トマトケチャップも使いません、匂いがやだから)

お値段は前日にしてまだ悩んでいますが1200円台になるかと思われます。
ランチタイムはアイスティーをお付けいたします。

心を鬼にして、デフレ社会の日本にて、
思い切り反時代的なプライス、「ランチだけど1050円越え」に
挑戦します。

和牛なのでお許しください、アーメン。



2012年9月3日月曜日

最近のスコーン事情

漸く定番メニューに加わったスコーンです。


当店は、ティーハウスではありますが、開店当初、
スコーンが定番メニューにありませんでした。
理由は簡単、スコーンは製法が簡単なだけにごまかしがききません。
開店までに美味しいスコーンのレシピを完成することができなかったのです。

それと開店準備の中で、スコーンを作りすぎて、
関係者が食傷気味になってしまったというのもあります。
毎日のように試作品を食べ続け、
スコーンについて考えるだけで胸焼けが・・・

しかし、ティーハウスたるもの、スコーンなしで済むはずありません。
お客様に、「なぜスコーンをおかないのですか?」
と問われることも多く、
面目なく思うシーンがしばしばありました。

そこで、スコーンレシピの開発を再開し、
ようやく最近になって、合格点に近いスコーンが店頭に並ぶようになりました。
ちなみに、開店後に何度か作ったもののなかには、ときとして
目もあてられないような失敗作が混じっていました。
ごめんなさい。

それにしても、スコーンとは不思議な食べ物です。
好きな方は大好き、興味の無い方はまったく興味ありません。

テイクアウトも含め売れるときはあっというまに売れてしまいます。
でも、売れないときはまったく売れず、スコーンの山がこんもりと残ります。

スコーンのためにあしげく通って下さるようになるお客様もいらっしゃいます。
一方で、ないと踵を返して帰ってしまう、
逆にスコーンしかないから帰ってしまうお客様も。

ティータイムの人間行動にかくも影響力を持つとは、
丸いきつね色のシンプルなお菓子にしては、
ちょっと生意気です。

スコーンは忙しいイギリスの一般家庭でパンを作る時間を省くために、
作られるようになった簡易パンと言われます。
アフタヌーンティーの習慣に取り入れられ、
今や欧州、アメリカ、日本、その他アジア諸国で
お菓子の1つとして受け入れられています。

時代を超え、国境を超えて生き続け、愛され続ける
「何か」が、このシンプル極まりないお菓子の中に
あるいはシンプル極まりないからこそかもしれませんが、
確かに詰まっているようです。






2012年8月27日月曜日

キャッスルトン農園マスカテル

キャッスルトン農園のマスカテルが入荷しました。

キャッスルトンはダージリンの中でも特に老舗感と高級感の強い農園です。
一昔前は、オークションで最高値がつけられる銘柄(多分ムーンライト・ダイアナ)をしばしば出していたそうです。


マスカテルは、本農園のチャイナ種(中国から植樹された木、或はその種から育てられた木)からつくられる茶葉の最高峰です。
ちなみにクローナル種(中国から植樹された木の挿し木により開発された木)の最高峰はムーンライト・ダイアナでしょう。


チャイナ種とクローナル種の違いをかなり単純化して説明すると
チャイナ種:出来が良い場合、複雑味と甘みが出るが、出来が悪いと雑味になる
クローナル種:良い場合はのびのびとした味わい、悪いと大味

だそうです。

たしかに、キャッスルトンのマスカテルは、甘いムスクの香り、果実味がしっかりと感じられます。また、全体的に淡い香ばしさを纏っていて、それが特徴的であり、全体の纏まりを作り出しているようです。
甘い香りの一方方向に流れず、一定の複雑味と繊細さも楽しめる逸品です。


もう1つの特徴は、じぃっと見ていると思わず惹き込まれそうな、オレンジを帯びた赤褐色の水色です。
夏の日の黄昏時を思わせるようで、この水色と香ばしさを含む甘い香りが郷愁を誘います。

ところで、今年のムーンライト・ダイアナのセカンドフラッシュは、素晴らしい出来であった2011年と比べると、ちょっと元気がない気がします。
仕入れについてはまだ考え中です。
この銘柄がお好きなお客様には申し訳ございません。


2012年8月18日土曜日

ダージリンセカンドフラッシュ

ダージリンのセカンドフラッシュ、すみません、とっくに入荷しております。
ご紹介がすっかり遅れてしまいました。

ダージリンは80を超える農園が、様々な銘柄の紅茶を作っています。
ですから、一口にダージリンと言っても、多種多様で、本当に奥深い世界があるのです。

この多用なダージリンの紅茶に接するたびに、紅茶屋さんをやっていることの喜びを感じます。

当店はリーフルダージリンハウスからダージリンを仕入れさせて貰っています。
今でこそ、ネット通販などで農園ごとにダージリンの茶葉が売られることを散見しますが、やはりその草分け的な存在はリーフルさんでしょう。

ダージリンの農園の茶葉をこれだけ幅広く取り揃えているインポーターさんは、
日本、いえ世界広しといえども、なかなか無いのではないかと思っています。

セカンドフラッシュの季節は長いので、この多種多様なダージリンの傑作や良品をなるべく沢山ご紹介したい、大げさな言い方かもしれませんが、それが当店が存在することの意義と考えております。

ちなみに8月は以下の銘柄をメニューリストに載せております。

マーガレッツホープ農園 マスカテル
マーガレッツホープ農園 ティッピークローナル
マーガレッツホープ農園 ホワイトシャイニーディライト
エデンベール農園    クイーンズディライト

今年のセカンドフラッシュは、全般的に水色も濃く、甘みが強く出ています。
とりわけマーがレッツホープ農園は過去5年で最高の出来とのこと。
うっとりするような濃厚なマスカテルフレイバーと柑橘の香りが感じられ、
どれも素晴らしい紅茶です。

中でもホワイトシャイニーディライトは格別。
甘みや柑橘系の香りに偏らず、ファーストフラッシュのときに感じられた爽やかさが残ります。
甘い香りは濃厚なものではなく、優しく桃蜜のようなものです。
ティーカップから、各要素が主張しすぎることなくバランスよく、揺らぐように湧き出てくる様は、まさに「マスターピース」といって過言でないでしょう。


クイーンズディライトは、これがセカンドフラッシュ?と思ってしまうような、薄い水色です。
柔念(茶葉を揉む作業)というプロセスを通さないため、茶葉が切れず大きくてふわふわです。
お一人様分の茶葉が他の茶葉の体積の3倍位になってしまうのでちょっと計量が大変。
出がらしの茶葉を見ると、美味しそうで思わず炒めて食べたくなってしまいそうです。

9月以降は、少し銘柄を入れ替えていきます。
サングマ農園やタルボ農園、キャッスルトン農園のセカンドフラッシュがお目見えです。







2012年8月13日月曜日

夏期休業のご案内

暑い・・・ですね。

久々の更新ですが、いきなり夏期休業のご案内です。

休業期間は以下の通りとなっております。
8月14日(火)〜8月20日(月)

宜しくお願いいたします。

2012年6月13日水曜日

BGM

昨日は、週初め、かつ雨ということでしたが、沢山のお客様にご来訪いただきました。
ありがとうございます。
なぜか、毎週のように営業日の第一日目はシトシトと雨が降っています。

19時以降は、客足も途絶え、ケーキ担当命じるままに、
試作のチーズケーキと届いたばかりのキャンディーを飲むボウでありました。




このキャンディーは、キャンディーらしいあっさり軽いのみ心地です。
ミルクティーにしてしまったので、写真では分かりにくいですが、
明るい紅色がまたキャンディーらしいです。
アイスティーにしたらキレイでしょう。

普段は、ジャズの女性ボーカルをBGMで流していることが多いボウですが、
雨の日は、バッハのゴルドベルグ組曲に限ります。
雨の音と、しっとりと湿った空気の中で一曲目のアリアを聴くと良いです。

ゴルドベルグ組曲と言えば、「イングリッシュ・ペイシェント」という名作映画の中で、
ジュリエット・ビノシュ扮する看護婦ハナが、イタリアの古い僧院で見つけた
グランドピアノで弾くのがこの曲です。
ピアノは空襲を受け傾いていてます。
ハナもピアノにあわせ傾いた姿勢で弾いていたのが印象に残っています。
傾いていようが、崩れかけていようが、ピアノがあれば弾きたい、
音楽への渇望に共感を感じます。

南イタリアと北アフリカの情景が、現実と回想の中で交錯するこの物語の結びは、
己の罪を許し安らかに天国に旅だって行く主人公(アルマシー伯爵)と、
彼を看取ることで逆に心の癒しを得て、
人生にもう一度向かって行こうとするハナの姿です。

登場人物達がそれぞれの過去に区切りを付け、静かに旅立って行く姿によって、
切なくも救いと爽やかさが残されます。

映画は、明示・暗示的に、物語の方向性や主人公の心情を示すものと思いますが、
やりすぎるとちょっと嫌みになるかもしれません。
この映画の素晴らしい点は、深く計算されつつも一見造作無くみせられる
ぎりぎりのバランスでそれらを表現していると思われる点です。
制作者側が卓越した技巧や、細やかな配慮によって、
意味を込めることによって、1つ1つのシーンが印象的なものになっており、
必ずしも制作者側の意図が分からなくても(実際何度も見返して初めて気付いたりします)感動できる絵画的なシーンが多数残されています。

残念ながら、本映画の監督アンソニー・ミンゲラ氏は2008年に54歳の若さで他界しました。
もっと彼の作る映画を見たかった、悲しく無念です。





2012年6月6日水曜日

マーガレッツホープ農園・ファーストフラッシュ入荷しました

ダージリンのファースト・フラッシュが追加で入荷しました。

「マーガレットホープ農園 ブラック・サンダー FTGFOP 1」:
標高高いダージリン地方では稲妻が近くを走るような情景が見られるに違いありません。本紅茶の茶葉はその稲妻を思わせるような黒々とした、ちょっと荒々しい様相です。
でも、深くこっくりとした味わいです。
飲むとほっと落ち着く親しみやさがあります。

「マーガレットホープ農園 ホワイト・シャイニー・ディライトFTGFOP1」:
今年のファーストフラッシュを20種類程試飲する機会がありましたが、外観、味わいともに、最も心に残るお茶でした。

この紅茶は、とにかく水色が美しいです。
本当に、本当に、薄く明るい色で輝きます。まるで月光を集めたようです。
味わいは、若草の瑞々しさ、果実感がとてもバランスよく纏まっていますが、
それだけでなく凛々しいも言えるような爽やかさが感じられ、それが本紅茶の特色となっている気がします。
たおやかですが、優しすぎるということがありません。
極めて個人的なたとえ恐縮ですが、月光菩薩像を思い出します。
見た目と味わいの相乗効果で、今年一押しのファーストフラッシュです。
少量入荷です。

2012年6月4日月曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「レモン・ケーキ」

ひたすらケーキのご紹介です。
こちらは「レモン・ケーキ」、ボウの定番中の定番。
バターケーキ生地にレモンの果汁と皮をたっぷり入れて焼き上げています。
レモンの酸味がとても爽やかなケーキです。

フラワー型で焼いていること、レモン果汁のアイシングでコーティングしていることが、
見た目の愛らしさに一役買っているようです。

フォークでケーキを軽く突っついたときに感じられるコツコツという感触も
ちょっと面白いです。

このケーキは、フラワー型の花びら2つ分で1切れとしています。
ケーキ担当曰く、「それが一番可愛く見えるから」。

結果、ワンホール5切れ取りとなっており、結構大きなサイズです。
2人でシェアされるケースもありますが、
ティーポット(カップ3杯分)の紅茶をお飲みになっているうちに、
サクッと召し上がって頂けるのではないかと思っております。

ちなみに私の場合3分で完食です。

このケーキにあう紅茶は、なんといっても・・・名前が長いので改行します。

「ダージリン,キャッスルトン農園,ムーンライト・ダイアナ,セカンドフラッシュ」


ムーンライト・ダイアナの力強い草っぽさ(夏山を上ったときにムンと感じられそうな)が
レモンケーキの爽やかさと微かに残る青っぽさにベストマッチなのです。

ところで、この紅茶、味も、値段もダージリン最高峰と言って差し支えない、
名前に釣り合った見事な紅茶です。
次回はこちらの紅茶について少しご紹介できればと思います。



2012年5月30日水曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「カシスのバタークリームケーキ」

こちらは、カシスのバタークリームケーキです。

カシスの紅色が鮮やかな、これも少し夏っぽいケーキです。
(秋も冬もお出しすると思いますが。)

チャーミングな断面にフォーカス。背景は愛しいアレカ椰子ちゃんです。
赤と緑の補色関係を狙ってみました。

さて、このケーキは、バター・クリームを使うのでそれなりに濃厚です。
でもカシスの酸味のおかげで濃厚すぎることはありません。

スポンジは、アーモンドプードルを入れてこっくりと仕上げ、バター・クリームの個性とのバランスをとっています。

これを食べると、カシスの甘酸っぱい香りと、バターとアーモンドの芳醇・濃厚な香りが口の中にプワーっと広がります。

このケーキと相性の良い紅茶としては、バタークリームの濃厚さに負けない曲者系で、アールグレイやキームンがまずは思い当たります。

それと、かなりマッチすると思うのが雲南ティーです。
雲南は、こくが極めて強い紅茶ですが、
香りの特徴としては、「スモーキー」を通り越して殆ど「こうばしい」です。
ドーナツなどとあわせても負けないでしょう。
つまり紅茶の中ではコーヒー的な特徴を持っているのかもしれません。

バタークリームはそもそもコーヒーにあうので、雲南はこのケーキにあうと思うのです。



2012年5月25日金曜日

夜の営業

最近、当店の夜のご利用が増えてきました。
夜は、紅茶だけでなく、ワインをメインとしてお酒のご注文を頂くこともございます。
昨日は女性のお客様が2名、窓際の席で、ワインをボトルでご注文。

ご提供したのは、スペインの白ワイン「カルカリ」です。
下の写真では、殆ど何がなんだかわかりませんが・・・



葡萄品種はチャレッロ100%、チャレッロはカバを作るのに使われるそうです。
果実味、ハーブっぽさ、ミネラル感等のバランスがとれたとっても美味しい辛口白ワインです。
魚介との相性が良さそう。

のどごし爽やかで、私など、速攻でグラス3杯くらいいけそうです。
お客様もお気に召して下さったようで、スコーンをおつまみに、気持ちよい飲みっぷり、早々に空けて下さいました。
(その後、目ざとく見つけられた久保田をご注文されました。)

ところで、当店でのワインのご提供は、まだグラスでご提供できる状況ではなく、基本はボトルでのご提供となります。

以前はグラスでもお出ししていたのですが、ボトルを開けるたびのドキドキハラハラ感を快感に思えそうもなく、ボトルでのご提供に絞らせて頂くことと致しました。

「1杯飲めればいいの」、というお客様には本当に申し訳ございません。
そのかわり、美味しいワインを厳選し、なるべくリーズナブルなお値段にてご提供できるように努めております。

グループでご来店下さって、瞬く間にボトル3本程開いてしまうケースなどもございます。

もう1つ、当店のラストオーダー時間は、「その時間に客様がいらっしゃらなければ、お店を閉めてしまう」、という程度の意味合いで、ぎりぎりでも滑り込んで頂ければ、その後も営業は続けてさせて頂いております。


結果として、11時過ぎまで開いてる日もあれば8時には閉まっている日もある、わかりにくいシステムで、すみません。

もし夜のご利用で、ラストオーダー時間を過ぎてしまいそうな場合、事前にお電話一本いれて頂ければ非常に助かります。

お仕事が終わった後に、ちょっと紅茶が飲みたい、あるいはワインをがんがん飲みたい、というときは是非ご利用頂ければと思います。

2012年5月22日火曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「チェリーのサワークリームパウンドケーキ」

引き続き、ケーキのご紹介です。
こちらは、「チェリーのサワークリームパウンドケーキ」です。
ご覧のように、チェリーがゴロンゴロンと入っております。

パウンドケーキは通常、多くのバターを使いますが、こちらはサワークリームでかなりの部分を代替しております。
だから、パウンドケーキのわりに、食感がとても優しく、軽いのが特徴です。

パウンドケーキを切ったときに登場するチェリーの断面や、その濃い紫色と粉砂糖の白のコントラストが可愛いいです、メルヘンチックです。

さて、このケーキ、ボウの紅茶の品揃えで何が合うかしらと思いめぐらせておりました。
といいますのも、私が通常好む、骨格がしっかりしていて、コクの強い紅茶ですと、ちょっとアンバランスな気がするのです。

と、折よく入荷したダージリンのファーストフラッシュ。
やはり繊細なケーキには繊細なファースト・フラッシュが良いかもしれません。

是非お試しください。






2012年5月17日木曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「キャロットケーキ」

引き続き、メゾン・ド・ボウのケーキのご紹介。
本日は、キャロットケーキです。



戦時中の物不足の英国で、砂糖のかわり人参を入れて甘味の代替にした、というのがこのケーキの始りだそうです。
由来も見た目も無骨です。

ボウでは今、戦後のケーキよりもちょっぴり豪華に、人参の他にレーズン、胡桃、ココナッツを加えて、クリームチーズのアイシングをトッピングしたレシピでご提供しています。

人参の甘み、胡桃の香ばしさ、ココナッツのさくさくとした食感、クリームチーズの酸味という重層構造。

今時キャロットケーキといえば日本でも珍しくはありませんが、何しろ、人参です。
華やかとは言いがたいケーキなので、お客さまに受け入れて頂けるのか、ちょっと心配でしたが、意外に好評です。

臆せずに挑戦して下さるお客様の食文化の高さに敬服します。
















ダージリン・ファーストフラッシュ(春摘み)入荷しました

ダージリン好きのお客様、大変お待たせしました。
ファーストフラッシュがやっと入荷しました。
今年の春は世界的に冷え込みが続き、茶葉の新芽が育つのがとても遅れたそうです。

キャッスルトン農園のムーンライトダイアナ、サングマ農園のヤマダバリの2種を扱っております。

キャッスルトン農園もサングマ農園も、極めて優良な農園です。
キャッスルトン農園の茶葉は市場の最高値で取引されることもしばしば、またサングマ農園のユメコバリの茶樹はクローナルの最高峰と言われるそうです。

残念ながらユメコバリは、セカンドフラッシュしかございません。
ヤマダバリは、ユメコバリと同じ区画から取れたと言って良いような茶葉だそうですが、やはり樹が異なるため、ヤマダバリのファーストフラッシュとユメコバリのセカンドフラッシュの継続性のようなものは感じられません。

ところで、ユメコバリ(セカンド・フラッシュ)は、ダージリンらしい華やかさ、複雑さの他に、際立った柑橘系と無数の花を束ねたような甘い香りあります。
名は体を表すとは言いますが、まさに夢見心地の香りなのです。
お客様にこの紅茶をサーブすると、「うわー、良い香り!」という第一声が10回中9回までは聞こえてきます。
私も、試飲でこの香りに魅せられて即断で買ってしまいましたが、クローナルの最高峰という評価は後から知りました。

一方、ヤマダバリ(ファースト・フラッシュ)は、余韻の長さは共通して、ユメコバリ程の甘い華やかさはなく、逆に繊細さや透明感、そことない花や草の香り、渋み等のバランスのとれた「かっこいい」紅茶と感じます。

ファーストフラッシュは、全般的にセカンドフラッシュほどの力強さはなく、色も薄く、デリケートです。
実は嗅覚が弱い私など一生懸命クンクンしなければ、個々の特徴を感じることが難しい場合もあります。
収穫量が少ないのでお値段も高いし、この「そこはかとなさ」が、ファーストフラッシュの高貴さのゆえん・・・などと勝手なことを思っています。







2012年5月14日月曜日

平日のお得なセットメニュー

観光スポットの神楽坂では、お客様のご来店が週末に集中します。
当店も2時過ぎから4時頃までのティータイムは大混雑、客席数の少なさと相俟って、満席でお入り頂けないお客様が複数組出てしまいます。本当に申し訳なく残念です。

ところで、満席時のメゾン・ド・ボウ、紅茶専門店なのでやはり女性のお客様が多く、実に楽しそうにご歓談されます。
お客様が13人いらっしゃれば、お客様の発する音声も13通り。
ピーク時のご歓談は大合唱となり、真空管アンプが奏でる音楽をも凌駕します。
壮快ですが、悠久の時の流れを感じて頂くには(違うか)、いえ思索に耽ったりするには若干賑やかかもしれません。

開いた扉から風を感じ、アレカ椰子のマイナスイオンを浴び、静かにお過ごし頂くには、やはり平日が最高。という訳で、今日は平日だけのお得なセット・メニューのお知らせです。



(お食事セット)
メゾン・ド・ボウは細々とお食事メニューをやっております。
なぜ細々かというと、厨房設備の関係で量を沢山作れないのです。

今週は先週に引き続き、蔵王豚の白ワインカレーを仕込んでおります。
このカレーは蔵王産の豚バラ肉を白ワインでコトコト煮込んで作ります。
蔵王産豚のジューシーな甘みと白ワインがマッチしており、ご好評頂いております。
お値段は、単品950円、紅茶(ティーカップ)がついて1050円です。

紅茶は、ティーカップでも丁寧に気合いを入れて淹れさせて頂いております。


(ケーキセット)
また、ケーキと紅茶(ポット)とのご注文で、100円引きとさせて頂いております。



こちらは、全粒粉のスコーンとの紅茶の組み合わせ。

全粒粉の香ばしさ、発酵バターのプワーと広がる香りが特徴です。
ほくほくしたスコーンの食感に、隠し味の粗挽岩塩が効いて、チャールズ皇太子様のラズベリージャムをあわせると紅茶が進みます。
ダイサジャン茶園のアッサム・ティーにミルクをたっぷり入れて、飲みましょう。

*実際には、もう少し小振りなスコーンが二つに、クロテッドクリームとラズベリージャムを添えてのご提供となります。





2012年5月12日土曜日

ボウのシンボル・ツリー

今日は、メゾン・ド・ボウの大切なシンボルツリー、アレカ椰子ちゃんのご紹介です。

紅茶が好きと同時にグリーンが大好きなオーナーは、当店の構想時からどのようなプラントを置こうかと、コロニアル・ホテルの写真を見ながらよだれを垂らし・・・、いえ夢想し続けていました。

やはり、コロニアル風を追求するなら、椰子やソテツ、棕櫚竹などの南国調の植物でしょう。こちらは、ラッフルズ・ホテルです。
こんなバルコニーで紅茶を飲みたいものです!



しかし、当店のオープンは予定より3ヶ月近く遅れて1月の下旬となってしまいました。
南国調の植物は植木屋さんに出回っておらず、とりあえずユーカリの大枝を飾ってやりすごしていました。
ユーカリを売ってくれた花屋さんは、「もっても2週間ぐらいですよ〜」と言っていましたが実際はむりくり2ヶ月も置き続け、最後はミイラのようになっていました。

春になって南国調の植物が出回り始めたので、ミイラとはお別れして、写真のアレカ椰子を購入することに決めたのです。

先週の日曜日は、お天気の急変でまさにスコールのような大雨と突風が吹きました。
アレカ椰子が右に左に煽られ、なぎ倒されるかと思いきや、さすがに南国の植物、しなやかに、のびやかにそこに立ち続けているのでした。

スコールを浴びて、故郷のインドシナ(勝手に決めるな)を思い出していたのかもしれませんね。

さて、オーナーは一本目のアレカ椰子に味をしめ、「もっともっとアレカ椰子が欲しい!」と思うようになりました。

そこで、小さめのと大きめのを1本づつ追加購入。
そのうち店中がアレカ椰子だらけになるかもしれません。

下の写真は、アレカ椰子を背景にとったコーンミール・スコーン。

こういう写真もグリーンが入るとぐっと爽やかです。

今は季節が良いので、このように扉を解放しております。
この季節だけは、窓際の席、アレカ椰子のマイナスイオンを浴びながら寛ぐことができる特等席です。





2012年5月11日金曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「オレンジ・バタークリームのケーキ」

引き続きメゾン・ド・ボウのケーキのご紹介です。
こちらは、「オレンジ・バター・クリームのケーキ」です。

オレンジの果汁と洋酒を含ませて作った柔らかめのパウンドケーキに、同じくオレンジの果汁を使って作ったバタークリームをトッピングしています。

ケーキの食感は軽めですが、バタークリームのまったり感と洋酒の香りで、大人っぽい印象のケーキに仕上っています。
ブランデーなどお酒との相性も良さそう。
ちなみに、当店、ブランデー、ウィスキー等もおいております。
昼から飲めます!

写真ではちょっと伝えにくいのですが、もこもことバタークリームがトッピングされている様がファンシーで、鮮やかなパステル・オレンジの色彩が、夏の到来を感じさせます。

これから沢山登場してくれることを期待しています。







2012年5月10日木曜日

北欧の春を告げるケーキ

今日もメゾン・ド・ボウのケーキのご紹介です。
いちごの季節におつくりしているのが、こちら↓




「いちごとカルダモンのケーキ バニラクリーム添え」。
北欧のケーキです。

フレッシュないちごをひそませて、
スパイスのカルダモンとざらめ糖をふりかけて焼いたケーキで、
冷たいバニラクリームと共にお召し上がり頂きます。

いちごの甘酸っぱさと爽やかなカルダモンの香り、
ざらめ糖のパリパリとした食感、
さらに、バニラクリームのやさしい甘さが混ざり合って、
他にはないおいしさ。

かわいらしいイチゴと、
清涼感のあるカルダモンの組み合わせは、
北欧のはかなく美しい春そのもののようです。
(行ったことはありません、妄想です…)

個人的には、紅茶はヌワラエリアが合う気がします。

今年はあと何回、焼けるでしょうか。

(ケーキ担当)











2012年5月9日水曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「ビクトリア・ケーキ」

今日は、メゾン・ド・ボウの定番ケーキの1つ「ビクトリア・ケーキ」のご紹介です。
ビクトリアン・ケーキと表記されることも多いですが、当店ではビクトリア・ケーキと呼んでいます。

このケーキの名前は、イギリスのビクトリア女王から来ています。
ご存知の通り、ビクトリア女王の治世は大英帝国の黄金期、政治・経済・文化・技術の様々な面でイギリスが躍進を遂げました。
一方、ビクトリア女王と言えば、夫アルバート公とのおしどり夫婦ぶりが有名で、彼が42歳で病死した後、10年間(!)喪に服したそうです。
塞ぎ込む女王を元気づけるために、側近たちが女王の好物の素材で作ったと言われるのがこのビクトリア・ケーキです。

このケーキ、バタースポンジケーキにラズベリージャムと生クリームをサンドした単純・素朴な構造ですが、バターの香りとラズベリーの酸味、生クリームの柔らかい舌触りで、重層感となんとも言えないエレガントさがあります。
一度食べるとやみつきになってしまい、繰り返しご注文下さるお客様もいらっしゃいます。実は、私もこれが一番好きです。

ちなみに当店では、発酵バターや隠し味を使い、より芳醇な香りに仕上げております。
ケーキが湿らないようにジャムと生クリームは、なるべくサーブする直前に挟むようにしているため、ケーキドームの中では、のっぺらぼうで寂しいです。(ジャムだけ挟んである場合もありますが。)最終形は、きつね色、白、赤の三色のコントラストが可愛らしいケーキなので、是非一度ご賞味ください。



ちなみにラズベリージャムは、チャールズ皇太子所有の農園で作られるオーガニックジャムを使用しています。
抑えた甘みと酸味が爽やかな絶品ジャムです。
色々なジャムを試しましたが、これに勝るジャムは今のところありません。
店内販売もしているので、ご家族のお土産に買って帰られる方も多いんですよ。


2012年5月8日火曜日

オーナーよりご挨拶にかえて


白壁に映える赤いバラ、磨き上げられた無垢の床、ガラス窓の向こうはプールサイドです。メゾン・ド・ボウにようこそ。


すみません、これはコロニアル・テイストが好きな店主の妄想です。写真は南東アジアにあるとある由緒正しいコロニアル・ホテルのラウンジの風景です。

本当のメゾン・ド・ボウは神楽坂の路地にある9坪きっかりの小さなティー・ハウス。以下の写真の通りです。


メゾン・ド・ボウはコロニアルな世界、紅茶と音楽が大好きな店主の酔狂から誕生しました。

工事業者さんとの最初の会合で、すがるような目で「無理かもしれませんが、こういうイメージにしたいんです!」と一枚目の写真を見せたところ、同席していた先輩に「50坪の物件でやって下さい」と切り捨てられてしまったのでした。

コロニアルは半分諦め、その後は工事関係者の皆様に「教会というか、美術館というか、水車小屋というか、西洋風のお蔵みたいな雰囲気にして下さい」とお願いし続けました。結果、「ふ〜ん、要するにスタジオ・ジブリですね」と巧すぎる整理。言い得て妙です、説得力あります。

そういうわけで、お客様から「どういうイメージでお店のデザインされたのですか」、と聞かれることがありますが、ラッフルズ・ホテルやハノイのメトロポール・ホテル等旧植民地国のリゾートホテルのラウンジの再現というのが出発点にありました。「オリエンタル・テイストが所々に取り入れらていますね」とコメントされることもありますが、それらがその片鱗なのです。

なぜコロニアルなの?と聞かれると、好きな物の説明は難しいのです。
多分、生まれながらにマイペース&スローで、空想癖(妄想癖とも言うかもしれません)のある私にとって、ゆっくり過ごす時間は何時間あっても足りません。ノスタルジックで悠久の時を感じさせるコロニアルテイストは、そんな私にとって最も親和性が高く惹き付けてやまないのかもしれません。

当店で「悠久の時の流れ」を感じて下さいと言うと大袈裟過ぎますね。それにコロニアルホテルのような豪奢さにはほど遠いものがあります。しかし、お客様の日常が、当店を訪れたことで少しでもゆったりとし、楽しくなるように、丁寧に紅茶をいれ、良い素材を使ったケーキを作って参りたいと思います。

是非メゾン・ド・ボウにお立ち寄り頂ければと思います。
 

2012年1月24日火曜日

お店の紹介

神楽坂の賑やかな表通りから
ちょっと入った静かな小路に、
隠れ家のようなティーハウスを開きました。

紅茶と音楽、
そしてアジアのコロニアルテイストを
こよなく愛するオーナーが、
好きなものを集めて作ったこだわりの空間です。

店名の「ボウ」は日本語の「望(ぼう)」からとっており、
満月を意味します。

おいしい紅茶と共に、
満月のように満ち足りたひと時を
過ごしていただけたら…
そんな想いで、日々お店を開いています。

<紅茶のこと>
産地・農園ごとの特徴を楽しめるものをテーマに、
様々な紅茶を試飲した中から選んでいます。
鉄瓶で湯をわかし、一つひとつ丁寧にお淹れしております。

<ケーキ&スコーン>
ボウのケーキ&スコーンは、お店で毎朝手作りしています。
私たちが紅茶と一緒に食べたいケーキ…と考えたら、
自然と、素朴でクラシカルな英国風のお菓子が多くなりました。