2013年12月20日金曜日

ボウのクリスマス

 

大晦日・元旦の営業のお知らせをしたところですが、その前にクリスマスです。

当店では特別なことはしないのですが、今年はクリスマスツリーが飾られています。

モミの木がほしいなぁとつぶやいたら、友人がサンタとトナカイの恰好をしてサプライズで運び込んでくれたのです。ありがとう!

…ただし、ボウの許可を得ていなかったため、ケーキ担当はボウから撤去命令を下されるのではないかと、ハラハラドキドキ…

目をウルウルさせて、ボウに「置いておいてもいい???」

ボウは数分間沈黙の後「そもそもなぜ、ツリーが店に?」と一言。

かくかくしかじか、と説明すると、再びボウは数分間の沈黙。
ツリー1本のために、緊張感がみなぎります。

最終的には何とか、モミの木の回収日と回収法を確認した上で、承認してもらえたのでした。ほっ。

おかげさまでモミの木は撤去されることなく、当店の奥の間?でキラキラと瞬きながら、清々しい森の香りを振りまいてくれています。
友人サンタ、トナカイの努力もむくわれました。

ふだんは白くて飾り気のない空間の当店ですが、今月25日までは、ツリーの明かりを眺めながら
ティータイムをお過ごしいただけます(今週末には、ちょっぴりクリスマスらしいケーキも登場するかもしれません)。


ケーキ担当


2013年12月19日木曜日

大晦日深夜、営業します~ケーキとワインの年越し

「いつ来てもやってないね~」などと言われてしまう当店ですが、今年の大晦日はなんと、深夜23時~元旦3時まで営業します。
がんばります。

当日は特別に、神楽坂のワインバー コルクのワインと、ボウのケーキでのおもてなしとなります。

何しろ店主は、紅茶はもちろんですが、実はお酒も大好き。

ふだんは紅茶に合うお菓子を考えてつくりますが、今回ばかりはちょっと浮気をして、ワインに合うお菓子を思案中です。

当日は、ケーキとワインのセットで1800円。

神楽坂方面の初詣の行き帰りに、どうぞお立ち寄りくださいませ。
店内あたたくしてお待ちしております。

なお、年内のお休みは、23日(月)、30日(月)となります。
※31日は23時~元旦3時まで営業。

年始は、4日(土)~通常営業となります。

ケーキ担当











2013年10月15日火曜日

リンゴのタルト

秋深まる今日このごろ、
ご紹介するはリンゴのタルト。

キュウッとくるリンゴの甘酸っぱさ、
アーモンドクリームの優しい甘味、
タルト皮の香ばしい香りとサクサク感、
各素材が互いのためにあるかのように
調和しています。

この甘酸っぱい香りのせいか、
或は幼い頃から口にしてきた「りんご」を使っているからか、
ノスタルジーを感じます。

合わせたい紅茶は迷いなく
2012年サングマ農園のカクラムスク・セカンドフラッシュ。
清廉な花の香りや森林の中にいるような瞑想感(なんのこっちゃ)、
どこまでもしなやかで、洗練と野生味を兼ね備えた
秀逸なダージリンです。

この紅茶が持つ果物のニュアンスは、
あわせるケーキによって微妙に変化します。
リンゴのニュアンスは特に感じられやすい要素なので、
リンゴを使ったお菓子にはピッタリなのです。

2012年はダージリンの超当たり年だったようで、
この紅茶に限らず今飲んでも、
ますます力強く、深みをまし、美味しい紅茶が種々あります。
こうしたレベルの高いものは
引き続きメニューにオンしていきたいと思います。

世界広しといえども、
これほどバライエティに富んだダージリン農園別紅茶を
入手できる国は日本以外には中々ないのではないでしょうか。
素晴らしいダージリンに接するたびに、
「日本に生まれて良かった〜」と
生きる喜び(悦び)に浸るボウです。







2013年10月10日木曜日

シェパーズパイ

またもや台風、蒸し暑いのに日が沈むのが早い。
ちょっとシュールな感じです。

気候やお天気に対するコメントはこれくらいにして、
本日のご紹介はシェパーズパイ。
英国の「お袋の味」とも言えそうな伝統的お料理です。
日本の肉じゃがにでも相当するのでしょうか。

ボウは、シェパーズパイってなんだか
美味しくなさそう・・・と思っていました。
挽肉とジャガイモしか使っていなくて味も
単なる塩味だし、もそもそして喉が渇きそう。

でも、素材(特にお肉でしょうか)が良いと
目からの鱗の美味しさなのです。
というよりボウも年を取って単純なるものの
良さがわかるようになったのかもしれません。

イギリスでは羊肉を使います。
(だからシェパーズパイ“羊飼いのパイ)

羊肉の挽肉は日本ではちょっと入手困難です。
挽肉にしてくれるお肉屋さんもありますが、
挽くと分量が激減してしまうらしいので、
当店では豚と牛肉の合挽肉を使用。
豚ひき肉はいろいろ試した結果、
「にくにくしい」存在感に満ちた東京X豚に決定。

ジャガイモのモソモソとした食感、
お肉のみっちりとしてジューシーな味わいが、
素朴ながらも美味です!!
もそもそとした感じは紅茶にマッチします。




2013年8月27日火曜日

ダージリン・セカンドフラッシュ入荷しました

ダージリンのセカンドフラッシュが、3種入荷しました。

キャッスルトン農園   ムーンライトダイアナ
サングマタールザム農園 ヤマダバリ
サングマタールザム農園 ユメコバリ

昨年はムーンライトダイアナのセカンドフラッシュを仕入れませんでした。
とても優しく、甘味が出ていて美味しかったのですが、
ボウの中で勝手に出来ていたムーンライトダイアナのイメージから
外れているような気がして。
美味しいのであれば、それはそれとして仕入れれば良かったかなぁと
ちょっと後悔しています。

今年のムーンライトダイアナはとっても骨太、ボウのイメージに完全合致。
溌剌とした草の香り、それとオレンジ系の果汁を思わせるような甘い香りが
はっきりと感じられます。
甘く、美しく、伸びやかな、弓矢を持って森林を駆け巡る月の女神の
イメージそのものです。

ユメコバリは、飲むと思わず「さすがっ」の一言!
今年のユメコバリは最初から男性的なモルト香とあのむせるような甘い花の香りのバランスがとれています。
一昨年のユメコバリは、花の香りが突出していて、時間を経て落ちつき
見事な纏まりを見せましたが。
ユメコバリに限らず、サングマ農園のレベルの高い紅茶を飲むと、
「均衡」と「洗練」が感じられるからでしょうか、
ルネサンス美術を思い出します。
またもや超個人的な例えです。
ワインのソムリエ試験では即不合格になりそう・・・

そして最後のヤマダバリ。
サングマ農園らしく、こちらもバランスに優れた紅茶です。
静かな力強さと落ち着きを感じます。
ユメコバリ同様に花の香りが感じられますが、楚々とした「白い系」の花の香りです。
モルト香は、深く、心地良い渋みがあって、思索というか物思いに耽るような。
やはりダンディーです。このダンディーさがヤマダバリなのです。

いずれの紅茶もレベルが高い!
甲乙つけがたい銘品です。
是非お試しあれ!




2013年8月22日木曜日

反紅茶的気候

日本の夏は紅茶屋さんにとって絶望的に暑い・・・

今年は5月末からムシムシしていましたが、
予想通りの猛暑になりました。

ボウは、夏と冬とどちらが嫌ということはありませんでした。
しかし近年の殺人的な暑さを経て、夏嫌いに鞍替えし、
冬をもう少し積極的に評価することとしました。

そうなると、好きな(或は嫌いではない)季節が、
秋→冬→春と続くわけですし、
夏は避暑地に長期逃避行すれば、
今までより人生が楽しくなるはず!

というわけで、将来の夏の間の安住の地を求めて
今年は、休日を利用して、
軽井沢に遠出をしました。

が、軽井沢も結構暑い・・・
緑は美しいしお蕎麦は美味しいのですが。
それにちょっと湿気が・・・
それに虫がうようよ飛んでくる・・・
一方、旧軽銀座通りは異常に暑い、歩いていると乾涸びそう・・・

天気の愚痴をこぼす人は嫌われると言いますが、
間違いなくボウは「嫌われる人」になりつつあります。


2013年6月19日水曜日

夏の紅茶

暑い・・・

ボウは暑いも寒いのも嫌いです。
常春か常秋の世界に住みたい。

しかし地球上にはそういう地域はありません。
「常」と付く場合は、常夏か常冬の世界しかないようです。
常春と常秋の世界に住みたい場合、
自分が移動するしかなさそう。

暑いときに飲みたくなる紅茶は
ヌワラエリヤやキャンディーなどのセイロン紅茶、
インド紅茶ならニルギリです。

暑いとアッサムの甘味やこくはちょっと重くてしつこく感じたりします。
ダージリンの華やかさも、ちょっとうざったいというか・・・。

セイロン紅茶にはダージリンなどとは趣を異にする上品さがあります。
香りも味わいも、楚々としてあっさりしています。
ボウがセイロンを欲する感覚は、
夏場に素麺を欲する感覚に似ているかもしれません。

自己主張が抑えられているので、
ケーキに合わせる場合も守備範囲が広いです。

シンプルなレモン系のケーキとか若干がちゃがちゃしたタルト系など
含め、なんでもござれの紅茶です。

ところで、因にレモン系ケーキには、
元祖レモンケーキ、レモンクリームケーキ、レモンポレンタケーキなど
色々あります。

今ご用意できるもはレモンクリームケーキ。
イタリアのレシピで作ったスポンジにレモンクリームを挟んだ
とってもシンプルなケーキ。

どうも、ボウは単純明快なものが好きなようで。
こちらもお気に入りの1つです。









2013年3月27日水曜日

苺のタルト、シャルダン風


季節は春。
なのに、窓越しに見えるは、氷雨の斜め降り。
寒そう、憂鬱、外に出たくない・・・

気分を盛り上げるために、春めいたケーキのご紹介です。
こちらは「苺のタルト、シャルダン風」。

この秋M美術館にお目見えしたシャルダンの絵のごとく
苺を盛りつけたタルトです。




ジャムを塗らずに粉砂糖を振りかけたのも、
「摘みたて感」を盛り上げるためか・・・

苺の下はマスカルポーネチーズで作ったクリームです。
カスタードクリームを使った場合より、
甘さが抑えられて、上品。

この春一押しのケーキです。


2013年3月11日月曜日

トルタ・プリマヴェーラ





久々にケーキのご紹介です。

こちらは「トルタ・プリマヴェーラ」。
名前も、見た目も、味も愛らしい春のケーキです。

片栗粉入りのスポンジは、側面はサクサク、中はふんわりとした食感。

中の蜜柑色の物体は杏です。
口が思わずキュッとなる杏の酸味と
スポンジケーキの上品な甘さを
楽しんで頂ければと思います。

これにあう紅茶は、やはりダージリン。
果物を使ったケーキであれば、
基本ダージリンを薦めてしまうのはボウの癖ですが。
発酵度抑えめの、中の杏のように淡い色合いの
セカンドフラッシュが良いと思います。

ところで、昨日も一昨日も、暖かいを通り越して、暑い・・・。
そして東の大陸から、なにやら黄色いものが飛んで来ています。

その大陸の西側に、日本ごと引っ越して貰えないかと
春の黄色い空をみるたびに思うボウです。




2013年3月4日月曜日

営業時間変更のご案内

3月より営業時間が以下の通り変更となります。

定休日:月・火曜日
営業時間:12時〜18時30分(LO18時)

ご迷惑をおかけ致しますが
宜しくお願いいたします。

玄関のアレカ椰子は、越冬出来ず(当たり前か)すでに
ミイラと化しています。
植物に人権があれば、訴えられるかもしれません。
(冬の間店舗内に入れるには、でかすぎました。)

次に買う植物は越冬できるものにします。

5月くらいにならないと大きな観葉植物は出回らないので
もうしばらく紅茶色に変色したアレカ椰子が
皆様をお出迎えすることと思います。




2013年1月7日月曜日

ダージリン新規入荷状況

長いことブログをさぼってしまいました。
新しいダージリンが続々と入っているのに
例によって例のごとくご紹介が遅いボウです。すみません。

□マーガレッツホープ農園 ホワイトシャイニーディライト オータムナル
輸入元特注による少量生産品、
つまり日本人のために作られた完全オーダーメード紅茶です。

発酵を抑えているので思いがけず薄い水色。
夏摘にあった華やかさ落ち着き、
仄かに感じる杏のような香り、
滋味あふれる味わい、
静かな余韻は「秋摘」のイメージそのもの。
「閑寂枯淡」という言葉が思わず浮かびます。

□マーガレッツホープ農園 ロセスディライト セカンドフラッシュ

高級ダージリンは美味しい、でもお値段が・・・
その中でも比較的リーズナブルでかつ印象深い逸品。
力強いマスカテルフレーバーと南国の果物を思わせる甘い香り。
微かなスパイシーなニュアンスが感じられる、そうです。
(そう言われるとそうかも・・・)

□スペシャルヴィンテージ サングマ農園ユメコバリ クローナルワンダー

紅茶もワインのように良質で収穫当初に強さと個性があったものは、
熟成により、角がとれ、バランスに優れ、
完成度の高い逸品になることがあるそうです。

この紅茶は、収穫年ではこれがダージリンの香り?!というほど、
うっとりするような甘い花の香りを放っていました。
名は体を表すとはよく言ったもので、
それは白昼夢に誘いこまれるような甘い香りでした。
(言い方を変えると一方方向に偏っていたわけです。)

が、この秋頃久々に飲んでみたら、とても同一の紅茶とは思えない、
間違って別の紅茶を淹れてしまったのかと思ったほどです。
少女が成熟した大人の女性に・・・
ではなくて男性(ルネサンス彫刻のような)になってしまったかのよう。
とにかく整っています。
是非お試し頂きたい、新春の一押し紅茶です。