2012年10月5日金曜日

良質なダージリンの個性を把握するには・・・

今日は気持ちの良い秋晴れですね。

お店に出頭?する前に、ブログの更新です。

ダージリンのセカンドフラッシュの追加入荷がございました。
今回入荷した銘柄は「サングマ農園カクラムスク」です。

ところで、仕入れの際、試飲でなんらかの(勿論ポジティブな)印象を
受けた紅茶を絞り込んで仕入れています。

ここで難しいのが、美味しい紅茶ほど
その特徴を具体的な言葉にすることが難しい・・・

良い紅茶は様々な香りや味の要素のバランスがとれています。
つまり何かの要素が突出しません。
よって、第一印象としては「美味しい!」のですが、
バランスがとれている、という以外になぜ美味しいのか、
をうまく説明できないのです。

セカンドフラッシュの場合、モルト、ムスクの香り、植物、
柑橘系のニュアンス、ときに香ばしさなどがバランスよく纏まっています。
でも、すべての紅茶が同じ比率で纏まるわけではないので、
なんらかの要素の強弱はあるはず。

その強弱を把握することが、その紅茶の個性を理解する
第一歩かなと思っております。

本銘柄も例によって、バランスがとれており、
優しく、柔らかくとても洗練された印象を持ちます。

名前のとおり、ムスクの香りはかなりはっきりと感じられます。

しかしそれだけでなく、「清廉な花の香り」
というには少し強い、或はもう少し野性的ともいうべき香りが
同時に感じられます。

また、素晴らしいダージリンの紅茶には、
飲んだときにいきいきとした生命力や躍動感を感じます。
しかし、その中に「静」と「動」、或は「陰」と「陽」
に分類できると感じます。

カクラムスクは、「静」或は「陰」の側に入ると思います。

静かな森の奥にたたずんでいるような感じを受けます。