2014年3月31日月曜日
黒糖のケーキ
当店のケーキで私が愛してやまないものの一つに、黒糖のケーキがあります。
食べると思わず陶然となってしまうケーキ。
すばらしいのはまさに黒糖そのもので、これはもう他に代えがありません。
宮崎県日南でつくられており、雑味がなく、それはそれは澄んだきれいな味なのです。
ひとかけ口に含むと、さらりとした甘みの中に、ミネラル感やほのかな酸味も感じられ、美しい余韻が長く続きます。日南の明るい青い海や、潮風の吹き渡るサトウキビ畑が目に浮かぶよう。砂糖を食べてワインのようにしみじみとテロワールを感じ、恍惚となるなんて初めてです。
5年以上寝かせたものと、昨年末にできたばかりのものを食べ比べましたが、新しいのはフレッシュな風味。古いものはいっそう優しく、深い味がしました。
工業製品のような砂糖も多いなか、これは、土から生まれ、人の手でつくられたものなんだな、と感じられます。
この黒糖でつくるケーキは、食べても、あーまた糖分とっちゃった、なんて罪悪感は(あまり)ありません。良質な養分を吸収した時の、すがすがしい気分になります。
他に何も加えないシンプルなパウンドケーキも格別ですが、スペシャルバージョンもございます。
『黒糖と干し柿』のケーキです(冒頭の写真)。
干し柿も特別なもので、福井県特産の燻した干し柿です。これをラム酒に漬けて使います。
スモーキーな干し柿と、コクがありながら、さらっとキレのある黒糖の相性は、これ以上ないような組み合わせ。お客さまにもとても評判が良いです。
ただ、干し柿も黒糖も少量生産で、入手できるのも1年で限られた期間だけ。しかもお高い。今、原価を思い出してドキドキしてきました。
気軽にどしどし作れないのですが、これからも大切に焼き続けていきたいケーキです。
あと1、2回焼いたら干し柿は終了。その後はまた秋以降となります(黒糖のケーキはまだ大丈夫です)。
2014年2月25日火曜日
いちごのクランブルケーキ、あるいはタルト
先日、水道橋の蕎麦屋で春の天ざるそばをいただきました。
たらの芽、行者にんにく、フキノトウ…透けるような薄衣で包まれた春の山菜を、揚がるごとに、お店の方が卓に運んで皿にのせてくれます。
ほおばるなり、すがすがしい苦味とともに、早春の野山の光景がぱ~っと脳裏に広がります。
日本酒の酔いも手伝い、頭の中では梅と桃と桜が一挙に開花。
都会のグレーなビル街で、今年一番の春を感じたひと時なのでした。
さて当店でも、春を感じるケーキを焼き始めています。
焼き苺のクラブル。
ある日にはほろほろとした食感のケーキ仕立て、また別な日には香ばしいタルトで。
フレッシュな苺ショートケーキも好きですが、焼き苺の甘く濃密な香りがオーブンから漂ってくると、とろけそうになります。
去年もこの香りをかいだなー、また季節が巡ったなぁという想いと共に。
去年もこの香りをかいだなー、また季節が巡ったなぁという想いと共に。
そしてこの焼いてうまみが凝縮された苺がまた、紅茶によく合うのです。
アッサムで、バラのニュアンスとすがすがしさを感じる「コジー」も、早春の気分に合うかもしれません。
春たけなわになれば、さまざまな花の蜜を溶かしこんだようなサングマ農園ユメコバリと。
2013年10月15日火曜日
リンゴのタルト
秋深まる今日このごろ、
ご紹介するはリンゴのタルト。
キュウッとくるリンゴの甘酸っぱさ、
アーモンドクリームの優しい甘味、
タルト皮の香ばしい香りとサクサク感、
合わせたい紅茶は迷いなく
2012年サングマ農園のカクラムスク・セカンドフラッシュ。
清廉な花の香りや森林の中にいるような瞑想感(なんのこっちゃ)、
どこまでもしなやかで、洗練と野生味を兼ね備えた
秀逸なダージリンです。
この紅茶が持つ果物のニュアンスは、
あわせるケーキによって微妙に変化します。
リンゴのニュアンスは特に感じられやすい要素なので、
リンゴを使ったお菓子にはピッタリなのです。
2012年はダージリンの超当たり年だったようで、
この紅茶に限らず今飲んでも、
ますます力強く、深みをまし、美味しい紅茶が種々あります。
こうしたレベルの高いものは
引き続きメニューにオンしていきたいと思います。
世界広しといえども、
これほどバライエティに富んだダージリン農園別紅茶を
入手できる国は日本以外には中々ないのではないでしょうか。
素晴らしいダージリンに接するたびに、
「日本に生まれて良かった〜」と
生きる喜び(悦び)に浸るボウです。
ご紹介するはリンゴのタルト。
キュウッとくるリンゴの甘酸っぱさ、
アーモンドクリームの優しい甘味、
タルト皮の香ばしい香りとサクサク感、
各素材が互いのためにあるかのように
調和しています。
この甘酸っぱい香りのせいか、
或は幼い頃から口にしてきた「りんご」を使っているからか、
ノスタルジーを感じます。
ノスタルジーを感じます。
合わせたい紅茶は迷いなく
2012年サングマ農園のカクラムスク・セカンドフラッシュ。
清廉な花の香りや森林の中にいるような瞑想感(なんのこっちゃ)、
どこまでもしなやかで、洗練と野生味を兼ね備えた
秀逸なダージリンです。
この紅茶が持つ果物のニュアンスは、
あわせるケーキによって微妙に変化します。
リンゴのニュアンスは特に感じられやすい要素なので、
リンゴを使ったお菓子にはピッタリなのです。
2012年はダージリンの超当たり年だったようで、
この紅茶に限らず今飲んでも、
ますます力強く、深みをまし、美味しい紅茶が種々あります。
こうしたレベルの高いものは
引き続きメニューにオンしていきたいと思います。
世界広しといえども、
これほどバライエティに富んだダージリン農園別紅茶を
入手できる国は日本以外には中々ないのではないでしょうか。
素晴らしいダージリンに接するたびに、
「日本に生まれて良かった〜」と
生きる喜び(悦び)に浸るボウです。
2013年3月27日水曜日
苺のタルト、シャルダン風
季節は春。
なのに、窓越しに見えるは、氷雨の斜め降り。
寒そう、憂鬱、外に出たくない・・・
気分を盛り上げるために、春めいたケーキのご紹介です。
こちらは「苺のタルト、シャルダン風」。
この秋M美術館にお目見えしたシャルダンの絵のごとく
苺を盛りつけたタルトです。
ジャムを塗らずに粉砂糖を振りかけたのも、
「摘みたて感」を盛り上げるためか・・・
苺の下はマスカルポーネチーズで作ったクリームです。
カスタードクリームを使った場合より、
甘さが抑えられて、上品。
この春一押しのケーキです。
2013年3月11日月曜日
トルタ・プリマヴェーラ
久々にケーキのご紹介です。
こちらは「トルタ・プリマヴェーラ」。
名前も、見た目も、味も愛らしい春のケーキです。
片栗粉入りのスポンジは、側面はサクサク、中はふんわりとした食感。
中の蜜柑色の物体は杏です。
口が思わずキュッとなる杏の酸味と
スポンジケーキの上品な甘さを
楽しんで頂ければと思います。
これにあう紅茶は、やはりダージリン。
果物を使ったケーキであれば、
基本ダージリンを薦めてしまうのはボウの癖ですが。
発酵度抑えめの、中の杏のように淡い色合いの
セカンドフラッシュが良いと思います。
ところで、昨日も一昨日も、暖かいを通り越して、暑い・・・。
そして東の大陸から、なにやら黄色いものが飛んで来ています。
その大陸の西側に、日本ごと引っ越して貰えないかと
春の黄色い空をみるたびに思うボウです。
2012年12月6日木曜日
レモンの季節 到来
レモンの季節到来、
レモンケーキのドアップ写真です。
「レモンケーキはないのですか?」と
お問い合わせを受けることがしばしばありました。
お待たせしましたが、
やっとレモンケーキを安定的に美味しく焼ける季節になりました。
これからしばらくの間は安心して作れそうです。
ちなみに、レモンのシーズンじゃないと、
「美味しいくない」を通り越して、
「不味い」のです。
それも思わず「うげぇっ」と来るまずさ。
レモンケーキと言えば、やはり果実味や、
青臭さのあるダージリンがお薦めです。
アッサムは、いかにもミルクティー向けの
こってりタイプはちょっとNGな気もしますが、
香りに果実実があってストレートで飲んだ場合に
美味しいタイプであれば合うと思います。
2012年9月15日土曜日
スコーンを温める
上は、温めるためにオーブントースターに入れる直前のスコーン。
アルミホイルは、下と上に載せるだけ。
包んでしまうと、熱が届きにくくなります。
このように銀紙に挟んでオーブントースターで3分温めます。
でも、オーブントースターだけでは、
どうも芯まで「ホコホコ」になりにくい、
そこで、その前にレンジで15秒ほどあためることができれば
ベストです。
スコーンは焼きたてが一番ですが、
焼いてから24時間くらいまでならこの方法でかなり美味しさが蘇ります。
テイクアウトが出るときは、なるべく口頭で説明させて
頂いておりますが、
本当は、一緒に持ち帰る温めのための簡単なレシピ
くらい用意しなければ、と思いつつ、
何事も鈍いボウです、
しばらくはやはり口頭で説明しているような気が・・・
2012年9月9日日曜日
スコーンの魔力
明け方はすずしくなってきましたね。
でも日中は9月なのに、まだ、スチームの中にいるようです。
昨日は、またもやスコーンの魔力を思い知らされることがおきました。
ご家族でいらっしゃったお客様が、
スコーンがなくて一度テーブルに座られた後、
「すみません」を連発しながら
帰ってしまわれたのです、ガーン。
昨日はテイクアウトなどで割と早々とスコーンが
完売してしまったのです。
飲食業をやっているくせに、ボウは「廃棄」という行為が
我慢なりません。
だから、量はつくらず、それでもあまったら家に持ち帰り
食べます。
スコーンが毎朝の食卓に並んだ後、久々にトーストを食べると
トーストってなんて軽くて美味しいんだろう!と感動したりします。
(ちなみに、トーストに紅茶も素晴らしくあいますね)
話は外れましたが、量を作らないということで
廃棄を防げている部分はあるのですが、
スコーンというティーハウスの必須アイテムが
ないがために、お客様が帰ってしまう、
これが頻発するのは問題です。
少なくともスコーンについては、ボウの行動を
改めなければならないのかもしれません。
でも日中は9月なのに、まだ、スチームの中にいるようです。
昨日は、またもやスコーンの魔力を思い知らされることがおきました。
ご家族でいらっしゃったお客様が、
スコーンがなくて一度テーブルに座られた後、
「すみません」を連発しながら
帰ってしまわれたのです、ガーン。
昨日はテイクアウトなどで割と早々とスコーンが
完売してしまったのです。
飲食業をやっているくせに、ボウは「廃棄」という行為が
我慢なりません。
だから、量はつくらず、それでもあまったら家に持ち帰り
食べます。
スコーンが毎朝の食卓に並んだ後、久々にトーストを食べると
トーストってなんて軽くて美味しいんだろう!と感動したりします。
(ちなみに、トーストに紅茶も素晴らしくあいますね)
話は外れましたが、量を作らないということで
廃棄を防げている部分はあるのですが、
スコーンというティーハウスの必須アイテムが
ないがために、お客様が帰ってしまう、
これが頻発するのは問題です。
少なくともスコーンについては、ボウの行動を
改めなければならないのかもしれません。
2012年9月3日月曜日
最近のスコーン事情
漸く定番メニューに加わったスコーンです。
当店は、ティーハウスではありますが、開店当初、
スコーンが定番メニューにありませんでした。
理由は簡単、スコーンは製法が簡単なだけにごまかしがききません。
開店までに美味しいスコーンのレシピを完成することができなかったのです。
それと開店準備の中で、スコーンを作りすぎて、
関係者が食傷気味になってしまったというのもあります。
毎日のように試作品を食べ続け、
スコーンについて考えるだけで胸焼けが・・・
しかし、ティーハウスたるもの、スコーンなしで済むはずありません。
お客様に、「なぜスコーンをおかないのですか?」
と問われることも多く、
面目なく思うシーンがしばしばありました。
そこで、スコーンレシピの開発を再開し、
ようやく最近になって、合格点に近いスコーンが店頭に並ぶようになりました。
それにしても、スコーンとは不思議な食べ物です。
好きな方は大好き、興味の無い方はまったく興味ありません。
テイクアウトも含め売れるときはあっというまに売れてしまいます。
でも、売れないときはまったく売れず、スコーンの山がこんもりと残ります。
スコーンのためにあしげく通って下さるようになるお客様もいらっしゃいます。
一方で、ないと踵を返して帰ってしまう、
逆にスコーンしかないから帰ってしまうお客様も。
ティータイムの人間行動にかくも影響力を持つとは、
丸いきつね色のシンプルなお菓子にしては、
ちょっと生意気です。
スコーンは忙しいイギリスの一般家庭でパンを作る時間を省くために、
作られるようになった簡易パンと言われます。
アフタヌーンティーの習慣に取り入れられ、
今や欧州、アメリカ、日本、その他アジア諸国で
お菓子の1つとして受け入れられています。
時代を超え、国境を超えて生き続け、愛され続ける
「何か」が、このシンプル極まりないお菓子の中に
あるいはシンプル極まりないからこそかもしれませんが、
確かに詰まっているようです。
当店は、ティーハウスではありますが、開店当初、
スコーンが定番メニューにありませんでした。
理由は簡単、スコーンは製法が簡単なだけにごまかしがききません。
開店までに美味しいスコーンのレシピを完成することができなかったのです。
それと開店準備の中で、スコーンを作りすぎて、
関係者が食傷気味になってしまったというのもあります。
毎日のように試作品を食べ続け、
スコーンについて考えるだけで胸焼けが・・・
しかし、ティーハウスたるもの、スコーンなしで済むはずありません。
お客様に、「なぜスコーンをおかないのですか?」
と問われることも多く、
面目なく思うシーンがしばしばありました。
そこで、スコーンレシピの開発を再開し、
ようやく最近になって、合格点に近いスコーンが店頭に並ぶようになりました。
ちなみに、開店後に何度か作ったもののなかには、ときとして
目もあてられないような失敗作が混じっていました。
ごめんなさい。それにしても、スコーンとは不思議な食べ物です。
好きな方は大好き、興味の無い方はまったく興味ありません。
テイクアウトも含め売れるときはあっというまに売れてしまいます。
でも、売れないときはまったく売れず、スコーンの山がこんもりと残ります。
スコーンのためにあしげく通って下さるようになるお客様もいらっしゃいます。
一方で、ないと踵を返して帰ってしまう、
逆にスコーンしかないから帰ってしまうお客様も。
ティータイムの人間行動にかくも影響力を持つとは、
丸いきつね色のシンプルなお菓子にしては、
ちょっと生意気です。
スコーンは忙しいイギリスの一般家庭でパンを作る時間を省くために、
作られるようになった簡易パンと言われます。
アフタヌーンティーの習慣に取り入れられ、
今や欧州、アメリカ、日本、その他アジア諸国で
お菓子の1つとして受け入れられています。
時代を超え、国境を超えて生き続け、愛され続ける
「何か」が、このシンプル極まりないお菓子の中に
あるいはシンプル極まりないからこそかもしれませんが、
確かに詰まっているようです。
2012年6月4日月曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「レモン・ケーキ」
ひたすらケーキのご紹介です。
こちらは「レモン・ケーキ」、ボウの定番中の定番。
バターケーキ生地にレモンの果汁と皮をたっぷり入れて焼き上げています。
レモンの酸味がとても爽やかなケーキです。
フラワー型で焼いていること、レモン果汁のアイシングでコーティングしていることが、
見た目の愛らしさに一役買っているようです。
フォークでケーキを軽く突っついたときに感じられるコツコツという感触も
ちょっと面白いです。
このケーキは、フラワー型の花びら2つ分で1切れとしています。
ケーキ担当曰く、「それが一番可愛く見えるから」。
結果、ワンホール5切れ取りとなっており、結構大きなサイズです。
2人でシェアされるケースもありますが、
ティーポット(カップ3杯分)の紅茶をお飲みになっているうちに、
サクッと召し上がって頂けるのではないかと思っております。
ちなみに私の場合3分で完食です。
このケーキにあう紅茶は、なんといっても・・・名前が長いので改行します。
「ダージリン,キャッスルトン農園,ムーンライト・ダイアナ,セカンドフラッシュ」
ムーンライト・ダイアナの力強い草っぽさ(夏山を上ったときにムンと感じられそうな)が
レモンケーキの爽やかさと微かに残る青っぽさにベストマッチなのです。
ところで、この紅茶、味も、値段もダージリン最高峰と言って差し支えない、
名前に釣り合った見事な紅茶です。
次回はこちらの紅茶について少しご紹介できればと思います。
こちらは「レモン・ケーキ」、ボウの定番中の定番。
バターケーキ生地にレモンの果汁と皮をたっぷり入れて焼き上げています。
レモンの酸味がとても爽やかなケーキです。
フラワー型で焼いていること、レモン果汁のアイシングでコーティングしていることが、
見た目の愛らしさに一役買っているようです。
フォークでケーキを軽く突っついたときに感じられるコツコツという感触も
ちょっと面白いです。
このケーキは、フラワー型の花びら2つ分で1切れとしています。
ケーキ担当曰く、「それが一番可愛く見えるから」。
結果、ワンホール5切れ取りとなっており、結構大きなサイズです。
2人でシェアされるケースもありますが、
ティーポット(カップ3杯分)の紅茶をお飲みになっているうちに、
サクッと召し上がって頂けるのではないかと思っております。
ちなみに私の場合3分で完食です。
このケーキにあう紅茶は、なんといっても・・・名前が長いので改行します。
「ダージリン,キャッスルトン農園,ムーンライト・ダイアナ,セカンドフラッシュ」
ムーンライト・ダイアナの力強い草っぽさ(夏山を上ったときにムンと感じられそうな)が
レモンケーキの爽やかさと微かに残る青っぽさにベストマッチなのです。
ところで、この紅茶、味も、値段もダージリン最高峰と言って差し支えない、
名前に釣り合った見事な紅茶です。
次回はこちらの紅茶について少しご紹介できればと思います。
2012年5月30日水曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「カシスのバタークリームケーキ」
こちらは、カシスのバタークリームケーキです。
カシスの紅色が鮮やかな、これも少し夏っぽいケーキです。
(秋も冬もお出しすると思いますが。)
チャーミングな断面にフォーカス。背景は愛しいアレカ椰子ちゃんです。
赤と緑の補色関係を狙ってみました。
さて、このケーキは、バター・クリームを使うのでそれなりに濃厚です。
でもカシスの酸味のおかげで濃厚すぎることはありません。
スポンジは、アーモンドプードルを入れてこっくりと仕上げ、バター・クリームの個性とのバランスをとっています。
これを食べると、カシスの甘酸っぱい香りと、バターとアーモンドの芳醇・濃厚な香りが口の中にプワーっと広がります。
このケーキと相性の良い紅茶としては、バタークリームの濃厚さに負けない曲者系で、アールグレイやキームンがまずは思い当たります。
それと、かなりマッチすると思うのが雲南ティーです。
雲南は、こくが極めて強い紅茶ですが、
香りの特徴としては、「スモーキー」を通り越して殆ど「こうばしい」です。
ドーナツなどとあわせても負けないでしょう。
つまり紅茶の中ではコーヒー的な特徴を持っているのかもしれません。
バタークリームはそもそもコーヒーにあうので、雲南はこのケーキにあうと思うのです。
カシスの紅色が鮮やかな、これも少し夏っぽいケーキです。
(秋も冬もお出しすると思いますが。)
チャーミングな断面にフォーカス。背景は愛しいアレカ椰子ちゃんです。
赤と緑の補色関係を狙ってみました。
さて、このケーキは、バター・クリームを使うのでそれなりに濃厚です。
でもカシスの酸味のおかげで濃厚すぎることはありません。
スポンジは、アーモンドプードルを入れてこっくりと仕上げ、バター・クリームの個性とのバランスをとっています。
これを食べると、カシスの甘酸っぱい香りと、バターとアーモンドの芳醇・濃厚な香りが口の中にプワーっと広がります。
このケーキと相性の良い紅茶としては、バタークリームの濃厚さに負けない曲者系で、アールグレイやキームンがまずは思い当たります。
それと、かなりマッチすると思うのが雲南ティーです。
雲南は、こくが極めて強い紅茶ですが、
香りの特徴としては、「スモーキー」を通り越して殆ど「こうばしい」です。
ドーナツなどとあわせても負けないでしょう。
つまり紅茶の中ではコーヒー的な特徴を持っているのかもしれません。
バタークリームはそもそもコーヒーにあうので、雲南はこのケーキにあうと思うのです。
2012年5月22日火曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「チェリーのサワークリームパウンドケーキ」
引き続き、ケーキのご紹介です。
こちらは、「チェリーのサワークリームパウンドケーキ」です。
ご覧のように、チェリーがゴロンゴロンと入っております。
パウンドケーキは通常、多くのバターを使いますが、こちらはサワークリームでかなりの部分を代替しております。
だから、パウンドケーキのわりに、食感がとても優しく、軽いのが特徴です。
パウンドケーキを切ったときに登場するチェリーの断面や、その濃い紫色と粉砂糖の白のコントラストが可愛いいです、メルヘンチックです。
さて、このケーキ、ボウの紅茶の品揃えで何が合うかしらと思いめぐらせておりました。
といいますのも、私が通常好む、骨格がしっかりしていて、コクの強い紅茶ですと、ちょっとアンバランスな気がするのです。
と、折よく入荷したダージリンのファーストフラッシュ。
やはり繊細なケーキには繊細なファースト・フラッシュが良いかもしれません。
是非お試しください。
こちらは、「チェリーのサワークリームパウンドケーキ」です。
ご覧のように、チェリーがゴロンゴロンと入っております。
パウンドケーキは通常、多くのバターを使いますが、こちらはサワークリームでかなりの部分を代替しております。
だから、パウンドケーキのわりに、食感がとても優しく、軽いのが特徴です。
パウンドケーキを切ったときに登場するチェリーの断面や、その濃い紫色と粉砂糖の白のコントラストが可愛いいです、メルヘンチックです。
さて、このケーキ、ボウの紅茶の品揃えで何が合うかしらと思いめぐらせておりました。
といいますのも、私が通常好む、骨格がしっかりしていて、コクの強い紅茶ですと、ちょっとアンバランスな気がするのです。
と、折よく入荷したダージリンのファーストフラッシュ。
やはり繊細なケーキには繊細なファースト・フラッシュが良いかもしれません。
是非お試しください。
2012年5月17日木曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「キャロットケーキ」
引き続き、メゾン・ド・ボウのケーキのご紹介。
本日は、キャロットケーキです。
本日は、キャロットケーキです。
戦時中の物不足の英国で、砂糖のかわり人参を入れて甘味の代替にした、というのがこのケーキの始りだそうです。
由来も見た目も無骨です。
ボウでは今、戦後のケーキよりもちょっぴり豪華に、人参の他にレーズン、胡桃、ココナッツを加えて、クリームチーズのアイシングをトッピングしたレシピでご提供しています。
人参の甘み、胡桃の香ばしさ、ココナッツのさくさくとした食感、クリームチーズの酸味という重層構造。
今時キャロットケーキといえば日本でも珍しくはありませんが、何しろ、人参です。
華やかとは言いがたいケーキなので、お客さまに受け入れて頂けるのか、ちょっと心配でしたが、意外に好評です。
臆せずに挑戦して下さるお客様の食文化の高さに敬服します。
2012年5月11日金曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「オレンジ・バタークリームのケーキ」
引き続きメゾン・ド・ボウのケーキのご紹介です。
こちらは、「オレンジ・バター・クリームのケーキ」です。
オレンジの果汁と洋酒を含ませて作った柔らかめのパウンドケーキに、同じくオレンジの果汁を使って作ったバタークリームをトッピングしています。
ケーキの食感は軽めですが、バタークリームのまったり感と洋酒の香りで、大人っぽい印象のケーキに仕上っています。
ブランデーなどお酒との相性も良さそう。
ちなみに、当店、ブランデー、ウィスキー等もおいております。
昼から飲めます!
写真ではちょっと伝えにくいのですが、もこもことバタークリームがトッピングされている様がファンシーで、鮮やかなパステル・オレンジの色彩が、夏の到来を感じさせます。
これから沢山登場してくれることを期待しています。
こちらは、「オレンジ・バター・クリームのケーキ」です。
オレンジの果汁と洋酒を含ませて作った柔らかめのパウンドケーキに、同じくオレンジの果汁を使って作ったバタークリームをトッピングしています。
ケーキの食感は軽めですが、バタークリームのまったり感と洋酒の香りで、大人っぽい印象のケーキに仕上っています。
ブランデーなどお酒との相性も良さそう。
ちなみに、当店、ブランデー、ウィスキー等もおいております。
昼から飲めます!
写真ではちょっと伝えにくいのですが、もこもことバタークリームがトッピングされている様がファンシーで、鮮やかなパステル・オレンジの色彩が、夏の到来を感じさせます。
これから沢山登場してくれることを期待しています。
2012年5月10日木曜日
北欧の春を告げるケーキ
今日もメゾン・ド・ボウのケーキのご紹介です。
いちごの季節におつくりしているのが、こちら↓
「いちごとカルダモンのケーキ バニラクリーム添え」。
北欧のケーキです。
フレッシュないちごをひそませて、
スパイスのカルダモンとざらめ糖をふりかけて焼いたケーキで、
冷たいバニラクリームと共にお召し上がり頂きます。
いちごの甘酸っぱさと爽やかなカルダモンの香り、
ざらめ糖のパリパリとした食感、
さらに、バニラクリームのやさしい甘さが混ざり合って、
他にはないおいしさ。
かわいらしいイチゴと、
清涼感のあるカルダモンの組み合わせは、
北欧のはかなく美しい春そのもののようです。
(行ったことはありません、妄想です…)
個人的には、紅茶はヌワラエリアが合う気がします。
今年はあと何回、焼けるでしょうか。
(ケーキ担当)
2012年5月9日水曜日
メゾン・ド・ボウのケーキ達「ビクトリア・ケーキ」
ビクトリアン・ケーキと表記されることも多いですが、当店ではビクトリア・ケーキと呼んでいます。
このケーキの名前は、イギリスのビクトリア女王から来ています。
ご存知の通り、ビクトリア女王の治世は大英帝国の黄金期、政治・経済・文化・技術の様々な面でイギリスが躍進を遂げました。
一方、ビクトリア女王と言えば、夫アルバート公とのおしどり夫婦ぶりが有名で、彼が42歳で病死した後、10年間(!)喪に服したそうです。
塞ぎ込む女王を元気づけるために、側近たちが女王の好物の素材で作ったと言われるのがこのビクトリア・ケーキです。
このケーキ、バタースポンジケーキにラズベリージャムと生クリームをサンドした単純・素朴な構造ですが、バターの香りとラズベリーの酸味、生クリームの柔らかい舌触りで、重層感となんとも言えないエレガントさがあります。
一度食べるとやみつきになってしまい、繰り返しご注文下さるお客様もいらっしゃいます。実は、私もこれが一番好きです。
ちなみに当店では、発酵バターや隠し味を使い、より芳醇な香りに仕上げております。
ケーキが湿らないようにジャムと生クリームは、なるべくサーブする直前に挟むようにしているため、ケーキドームの中では、のっぺらぼうで寂しいです。(ジャムだけ挟んである場合もありますが。)最終形は、きつね色、白、赤の三色のコントラストが可愛らしいケーキなので、是非一度ご賞味ください。
抑えた甘みと酸味が爽やかな絶品ジャムです。
色々なジャムを試しましたが、これに勝るジャムは今のところありません。
店内販売もしているので、ご家族のお土産に買って帰られる方も多いんですよ。
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