2012年5月8日火曜日

オーナーよりご挨拶にかえて


白壁に映える赤いバラ、磨き上げられた無垢の床、ガラス窓の向こうはプールサイドです。メゾン・ド・ボウにようこそ。


すみません、これはコロニアル・テイストが好きな店主の妄想です。写真は南東アジアにあるとある由緒正しいコロニアル・ホテルのラウンジの風景です。

本当のメゾン・ド・ボウは神楽坂の路地にある9坪きっかりの小さなティー・ハウス。以下の写真の通りです。


メゾン・ド・ボウはコロニアルな世界、紅茶と音楽が大好きな店主の酔狂から誕生しました。

工事業者さんとの最初の会合で、すがるような目で「無理かもしれませんが、こういうイメージにしたいんです!」と一枚目の写真を見せたところ、同席していた先輩に「50坪の物件でやって下さい」と切り捨てられてしまったのでした。

コロニアルは半分諦め、その後は工事関係者の皆様に「教会というか、美術館というか、水車小屋というか、西洋風のお蔵みたいな雰囲気にして下さい」とお願いし続けました。結果、「ふ〜ん、要するにスタジオ・ジブリですね」と巧すぎる整理。言い得て妙です、説得力あります。

そういうわけで、お客様から「どういうイメージでお店のデザインされたのですか」、と聞かれることがありますが、ラッフルズ・ホテルやハノイのメトロポール・ホテル等旧植民地国のリゾートホテルのラウンジの再現というのが出発点にありました。「オリエンタル・テイストが所々に取り入れらていますね」とコメントされることもありますが、それらがその片鱗なのです。

なぜコロニアルなの?と聞かれると、好きな物の説明は難しいのです。
多分、生まれながらにマイペース&スローで、空想癖(妄想癖とも言うかもしれません)のある私にとって、ゆっくり過ごす時間は何時間あっても足りません。ノスタルジックで悠久の時を感じさせるコロニアルテイストは、そんな私にとって最も親和性が高く惹き付けてやまないのかもしれません。

当店で「悠久の時の流れ」を感じて下さいと言うと大袈裟過ぎますね。それにコロニアルホテルのような豪奢さにはほど遠いものがあります。しかし、お客様の日常が、当店を訪れたことで少しでもゆったりとし、楽しくなるように、丁寧に紅茶をいれ、良い素材を使ったケーキを作って参りたいと思います。

是非メゾン・ド・ボウにお立ち寄り頂ければと思います。