2012年8月27日月曜日

キャッスルトン農園マスカテル

キャッスルトン農園のマスカテルが入荷しました。

キャッスルトンはダージリンの中でも特に老舗感と高級感の強い農園です。
一昔前は、オークションで最高値がつけられる銘柄(多分ムーンライト・ダイアナ)をしばしば出していたそうです。


マスカテルは、本農園のチャイナ種(中国から植樹された木、或はその種から育てられた木)からつくられる茶葉の最高峰です。
ちなみにクローナル種(中国から植樹された木の挿し木により開発された木)の最高峰はムーンライト・ダイアナでしょう。


チャイナ種とクローナル種の違いをかなり単純化して説明すると
チャイナ種:出来が良い場合、複雑味と甘みが出るが、出来が悪いと雑味になる
クローナル種:良い場合はのびのびとした味わい、悪いと大味

だそうです。

たしかに、キャッスルトンのマスカテルは、甘いムスクの香り、果実味がしっかりと感じられます。また、全体的に淡い香ばしさを纏っていて、それが特徴的であり、全体の纏まりを作り出しているようです。
甘い香りの一方方向に流れず、一定の複雑味と繊細さも楽しめる逸品です。


もう1つの特徴は、じぃっと見ていると思わず惹き込まれそうな、オレンジを帯びた赤褐色の水色です。
夏の日の黄昏時を思わせるようで、この水色と香ばしさを含む甘い香りが郷愁を誘います。

ところで、今年のムーンライト・ダイアナのセカンドフラッシュは、素晴らしい出来であった2011年と比べると、ちょっと元気がない気がします。
仕入れについてはまだ考え中です。
この銘柄がお好きなお客様には申し訳ございません。


2012年8月18日土曜日

ダージリンセカンドフラッシュ

ダージリンのセカンドフラッシュ、すみません、とっくに入荷しております。
ご紹介がすっかり遅れてしまいました。

ダージリンは80を超える農園が、様々な銘柄の紅茶を作っています。
ですから、一口にダージリンと言っても、多種多様で、本当に奥深い世界があるのです。

この多用なダージリンの紅茶に接するたびに、紅茶屋さんをやっていることの喜びを感じます。

当店はリーフルダージリンハウスからダージリンを仕入れさせて貰っています。
今でこそ、ネット通販などで農園ごとにダージリンの茶葉が売られることを散見しますが、やはりその草分け的な存在はリーフルさんでしょう。

ダージリンの農園の茶葉をこれだけ幅広く取り揃えているインポーターさんは、
日本、いえ世界広しといえども、なかなか無いのではないかと思っています。

セカンドフラッシュの季節は長いので、この多種多様なダージリンの傑作や良品をなるべく沢山ご紹介したい、大げさな言い方かもしれませんが、それが当店が存在することの意義と考えております。

ちなみに8月は以下の銘柄をメニューリストに載せております。

マーガレッツホープ農園 マスカテル
マーガレッツホープ農園 ティッピークローナル
マーガレッツホープ農園 ホワイトシャイニーディライト
エデンベール農園    クイーンズディライト

今年のセカンドフラッシュは、全般的に水色も濃く、甘みが強く出ています。
とりわけマーがレッツホープ農園は過去5年で最高の出来とのこと。
うっとりするような濃厚なマスカテルフレイバーと柑橘の香りが感じられ、
どれも素晴らしい紅茶です。

中でもホワイトシャイニーディライトは格別。
甘みや柑橘系の香りに偏らず、ファーストフラッシュのときに感じられた爽やかさが残ります。
甘い香りは濃厚なものではなく、優しく桃蜜のようなものです。
ティーカップから、各要素が主張しすぎることなくバランスよく、揺らぐように湧き出てくる様は、まさに「マスターピース」といって過言でないでしょう。


クイーンズディライトは、これがセカンドフラッシュ?と思ってしまうような、薄い水色です。
柔念(茶葉を揉む作業)というプロセスを通さないため、茶葉が切れず大きくてふわふわです。
お一人様分の茶葉が他の茶葉の体積の3倍位になってしまうのでちょっと計量が大変。
出がらしの茶葉を見ると、美味しそうで思わず炒めて食べたくなってしまいそうです。

9月以降は、少し銘柄を入れ替えていきます。
サングマ農園やタルボ農園、キャッスルトン農園のセカンドフラッシュがお目見えです。







2012年8月13日月曜日

夏期休業のご案内

暑い・・・ですね。

久々の更新ですが、いきなり夏期休業のご案内です。

休業期間は以下の通りとなっております。
8月14日(火)〜8月20日(月)

宜しくお願いいたします。

2012年6月13日水曜日

BGM

昨日は、週初め、かつ雨ということでしたが、沢山のお客様にご来訪いただきました。
ありがとうございます。
なぜか、毎週のように営業日の第一日目はシトシトと雨が降っています。

19時以降は、客足も途絶え、ケーキ担当命じるままに、
試作のチーズケーキと届いたばかりのキャンディーを飲むボウでありました。




このキャンディーは、キャンディーらしいあっさり軽いのみ心地です。
ミルクティーにしてしまったので、写真では分かりにくいですが、
明るい紅色がまたキャンディーらしいです。
アイスティーにしたらキレイでしょう。

普段は、ジャズの女性ボーカルをBGMで流していることが多いボウですが、
雨の日は、バッハのゴルドベルグ組曲に限ります。
雨の音と、しっとりと湿った空気の中で一曲目のアリアを聴くと良いです。

ゴルドベルグ組曲と言えば、「イングリッシュ・ペイシェント」という名作映画の中で、
ジュリエット・ビノシュ扮する看護婦ハナが、イタリアの古い僧院で見つけた
グランドピアノで弾くのがこの曲です。
ピアノは空襲を受け傾いていてます。
ハナもピアノにあわせ傾いた姿勢で弾いていたのが印象に残っています。
傾いていようが、崩れかけていようが、ピアノがあれば弾きたい、
音楽への渇望に共感を感じます。

南イタリアと北アフリカの情景が、現実と回想の中で交錯するこの物語の結びは、
己の罪を許し安らかに天国に旅だって行く主人公(アルマシー伯爵)と、
彼を看取ることで逆に心の癒しを得て、
人生にもう一度向かって行こうとするハナの姿です。

登場人物達がそれぞれの過去に区切りを付け、静かに旅立って行く姿によって、
切なくも救いと爽やかさが残されます。

映画は、明示・暗示的に、物語の方向性や主人公の心情を示すものと思いますが、
やりすぎるとちょっと嫌みになるかもしれません。
この映画の素晴らしい点は、深く計算されつつも一見造作無くみせられる
ぎりぎりのバランスでそれらを表現していると思われる点です。
制作者側が卓越した技巧や、細やかな配慮によって、
意味を込めることによって、1つ1つのシーンが印象的なものになっており、
必ずしも制作者側の意図が分からなくても(実際何度も見返して初めて気付いたりします)感動できる絵画的なシーンが多数残されています。

残念ながら、本映画の監督アンソニー・ミンゲラ氏は2008年に54歳の若さで他界しました。
もっと彼の作る映画を見たかった、悲しく無念です。





2012年6月6日水曜日

マーガレッツホープ農園・ファーストフラッシュ入荷しました

ダージリンのファースト・フラッシュが追加で入荷しました。

「マーガレットホープ農園 ブラック・サンダー FTGFOP 1」:
標高高いダージリン地方では稲妻が近くを走るような情景が見られるに違いありません。本紅茶の茶葉はその稲妻を思わせるような黒々とした、ちょっと荒々しい様相です。
でも、深くこっくりとした味わいです。
飲むとほっと落ち着く親しみやさがあります。

「マーガレットホープ農園 ホワイト・シャイニー・ディライトFTGFOP1」:
今年のファーストフラッシュを20種類程試飲する機会がありましたが、外観、味わいともに、最も心に残るお茶でした。

この紅茶は、とにかく水色が美しいです。
本当に、本当に、薄く明るい色で輝きます。まるで月光を集めたようです。
味わいは、若草の瑞々しさ、果実感がとてもバランスよく纏まっていますが、
それだけでなく凛々しいも言えるような爽やかさが感じられ、それが本紅茶の特色となっている気がします。
たおやかですが、優しすぎるということがありません。
極めて個人的なたとえ恐縮ですが、月光菩薩像を思い出します。
見た目と味わいの相乗効果で、今年一押しのファーストフラッシュです。
少量入荷です。

2012年6月4日月曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「レモン・ケーキ」

ひたすらケーキのご紹介です。
こちらは「レモン・ケーキ」、ボウの定番中の定番。
バターケーキ生地にレモンの果汁と皮をたっぷり入れて焼き上げています。
レモンの酸味がとても爽やかなケーキです。

フラワー型で焼いていること、レモン果汁のアイシングでコーティングしていることが、
見た目の愛らしさに一役買っているようです。

フォークでケーキを軽く突っついたときに感じられるコツコツという感触も
ちょっと面白いです。

このケーキは、フラワー型の花びら2つ分で1切れとしています。
ケーキ担当曰く、「それが一番可愛く見えるから」。

結果、ワンホール5切れ取りとなっており、結構大きなサイズです。
2人でシェアされるケースもありますが、
ティーポット(カップ3杯分)の紅茶をお飲みになっているうちに、
サクッと召し上がって頂けるのではないかと思っております。

ちなみに私の場合3分で完食です。

このケーキにあう紅茶は、なんといっても・・・名前が長いので改行します。

「ダージリン,キャッスルトン農園,ムーンライト・ダイアナ,セカンドフラッシュ」


ムーンライト・ダイアナの力強い草っぽさ(夏山を上ったときにムンと感じられそうな)が
レモンケーキの爽やかさと微かに残る青っぽさにベストマッチなのです。

ところで、この紅茶、味も、値段もダージリン最高峰と言って差し支えない、
名前に釣り合った見事な紅茶です。
次回はこちらの紅茶について少しご紹介できればと思います。



2012年5月30日水曜日

メゾン・ド・ボウのケーキ達「カシスのバタークリームケーキ」

こちらは、カシスのバタークリームケーキです。

カシスの紅色が鮮やかな、これも少し夏っぽいケーキです。
(秋も冬もお出しすると思いますが。)

チャーミングな断面にフォーカス。背景は愛しいアレカ椰子ちゃんです。
赤と緑の補色関係を狙ってみました。

さて、このケーキは、バター・クリームを使うのでそれなりに濃厚です。
でもカシスの酸味のおかげで濃厚すぎることはありません。

スポンジは、アーモンドプードルを入れてこっくりと仕上げ、バター・クリームの個性とのバランスをとっています。

これを食べると、カシスの甘酸っぱい香りと、バターとアーモンドの芳醇・濃厚な香りが口の中にプワーっと広がります。

このケーキと相性の良い紅茶としては、バタークリームの濃厚さに負けない曲者系で、アールグレイやキームンがまずは思い当たります。

それと、かなりマッチすると思うのが雲南ティーです。
雲南は、こくが極めて強い紅茶ですが、
香りの特徴としては、「スモーキー」を通り越して殆ど「こうばしい」です。
ドーナツなどとあわせても負けないでしょう。
つまり紅茶の中ではコーヒー的な特徴を持っているのかもしれません。

バタークリームはそもそもコーヒーにあうので、雲南はこのケーキにあうと思うのです。