2014年2月25日火曜日

いちごのクランブルケーキ、あるいはタルト





先日、水道橋の蕎麦屋で春の天ざるそばをいただきました。
たらの芽、行者にんにく、フキノトウ…透けるような薄衣で包まれた春の山菜を、揚がるごとに、お店の方が卓に運んで皿にのせてくれます。
ほおばるなり、すがすがしい苦味とともに、早春の野山の光景がぱ~っと脳裏に広がります。
日本酒の酔いも手伝い、頭の中では梅と桃と桜が一挙に開花。
都会のグレーなビル街で、今年一番の春を感じたひと時なのでした。

さて当店でも、春を感じるケーキを焼き始めています。
焼き苺のクラブル。

ある日にはほろほろとした食感のケーキ仕立て、また別な日には香ばしいタルトで。
フレッシュな苺ショートケーキも好きですが、焼き苺の甘く濃密な香りがオーブンから漂ってくると、とろけそうになります。
去年もこの香りをかいだなー、また季節が巡ったなぁという想いと共に。
そしてこの焼いてうまみが凝縮された苺がまた、紅茶によく合うのです。

ダージリンはサングマ農園フラワリームスク、ディララム農園あたりでしょうか。
アッサムで、バラのニュアンスとすがすがしさを感じる「コジー」も、早春の気分に合うかもしれません。
春たけなわになれば、さまざまな花の蜜を溶かしこんだようなサングマ農園ユメコバリと。
 (とか言って、当店のケーキはケーキ担当がその日の気まぐれで焼いております。ない日もありますので、ご了承くださいませ)